『劇場編集版 かくしごと』“久米田節”全開の舞台挨拶が開催。「僕のギャグ漫画人生30年を否定すると感動作が生まれる」

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現在上映中の『劇場編集版 かくしごと ―ひめごとはなんですか―』の公開記念舞台挨拶が10日、都内にて行われ原作者の久米田康治氏、村野佑太監督が登壇した。原作者とTVアニメに続き、メガホンを取った監督の登壇ということもあり、いい意味で“ぐたぐだ”且つ、ディープな舞台挨拶を繰り広げた。久米田先生は「今日ほど、声優さんのありがたさを身に染みたことはないです」と苦笑するも、ファンからは大きな拍手が寄せられた。

本作の主人公・後藤可久士の服装にそっくりな“衣装”で登場した久米田先生。村野監督から「コスプレしてますよ」といじられると、「“(スタッフから)久米田先生は服着るんですかー?”くらいにいわれて…」とこぼしつつも、「コスプレはしてないですよ」と口にした。

TVアニメに新規カットを追加した劇場編集版となる本作。当初は、TVアニメと原作漫画が同時に終わるという想定が組まれていた「かくしごと」。だが、「TVアニメは、原作が最終回を迎えたすぐあとに、TVアニメの最終話もそれに合わせる形で進行していたのですが、“久米田先生が、まだまとまらない”という連絡が回ってきまして…。うそでしょ!アニメは進んでいるのに、と。そしたら本当に終わらなくて…」と、真相を語り始めた村野監督。
「ずるいですよね。TVアニメだってお母さんのこと描きたかったのに!という感じですよ」と、口にしました。村野監督の言い分に久米田先生は「でも、それで結果的に今回の劇場編集版になったんだからよかったでしょ」と反撃。改めて村野監督は「久米田先生が、ちゃんと期日を守って描いていたら今回の作品はなかったです」と語った。

最後に村野監督は「予想通り交通事故のような舞台挨拶となり申し訳ございません(苦笑)グダグダで申し訳ない。まだまだ始まったばかりなので、もう1回2回と劇場に足を運んでいただけると嬉しいです」とコメント。久米田先生は「僕のギャグ漫画人生30年を否定する、ギャグをカットするとこういう感動作になるということがわかったので、ほかの作品でも悪い部分を全部カットして作ってもらえたら感動作になるのかな…という新しい方向性が見えた気がしました。本日はありがとうございました」と、“久米田節”全開で舞台挨拶の幕を閉じた。

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©久米田康治・講談社/劇場編集版かくしごと製作委員会