大城さんはエピソードを重ねるごとに魅力が増すキャラクター 『阿波連さんははかれない』M・A・Oさんにインタビュー

TVアニメ

現在各配信サイトにて全話配信中のTVアニメ『阿波連さんははかれない』。ジャンプ+にて連載中、水あさとのコミックを原作とする本作は、「小さくて」、「物静か」な阿波連れいなさんと隣の席に座るライドウくんによる色んな意味で、“はかれない”青春コメディ。原作コミックは累計発行部数が120万部を超え、ジャンプ+にて総閲覧数1.4億を突破するなど、高い人気を誇っている。

キャストには他人との距離をはかるのが苦手な女の子・阿波連れいな役を水瀬いのりさん、ごく普通?の「友だち100人」つくることを目標にしている男子高校生・ライドウ役を寺島拓篤さん。そして阿波連さんの幼馴染で、極度の恥ずかしがり屋の大城みつき役をM・A・Oさんが担当する。

今回は、そんなM・A・Oさんにインタビューを実施。メインキャラクターの2人をそばで見守る人物をどのように演じたのか、そして作品やキャラクターの魅力を伺った。

意識したのは「大人になりすぎない息づかい」

――本作に対する第一印象はいかがでしたか?

とてもピュアで、クスッと笑える中に優しい世界が広がっていると感じました。阿波連さんとライドウくんはもちろん、ほかのキャラクターも個性的でありながら温かさ、柔らかさが感じられますよね。原作のタッチも相まって、本当に素敵な雰囲気だと思いました。

――今回M・A・Oさんは大城みつきというキャラクターを演じますが、出演が決まったときはどう思いましたか?

とてもうれしかったです!大城さんは照れ屋だけど大胆な行動をしたり、背は高いけど臆病な一面があったり、両極端なところがある女の子です。そういったギャップが、演じさせていただく上で楽しそうだと思いました。

――セリフを読んでいく中で、印象の変化はありましたか?

最初の印象は、とにかく阿波連さんのことが大好き!という一点が突き抜けていたのですが、台本を読み進めていくと、他の人とも十分仲良くできていると感じるようになりました。照れ屋さんだけど実は周囲に馴染めていて、周りの人も大城さんの言葉や行動を受け入れていると思いました。

――実際の収録ではどんな準備をして臨みましたか?

大城さんは高校生なので、大人になりすぎないように、という事を意識しました。
物語の序盤、ライドウくんと喋るときの、恐怖心を抱きつつも頑張っている姿が印象的ですが、スタッフの方からは「怖い」の部分を持っておいてくださいとディレクションしていただきました。頑張っている部分が出すぎると強くなってしまうので、まだ怖がる気持ちが勝るニュアンスを心がけました。

――ちょっと怖がっているところが「大人になりすぎない」という部分につながってくるのですね。

音量を出しすぎると圧も強くなるので、最初は声を張り上げていても尻すぼみになるようなイメージですね。
油断すると、ちょっとした息づかいで年齢が上がってしまうので難しかったです。

――息づかいですか。

喋っているときに息がまじると、それだけで大人びた雰囲気になります。人は大人になると呼吸が深く落ち着いて話せるようになるのですが、若い時は胸で浅く呼吸するため、急いだ喋り方になるそうです。大城さんも同様に、息をあまりためず、浅い呼吸の中で演じさせていただきました。

――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか。

阿波連さんもライドウくんも声を張り上げるタイプのキャラクターではないので、とても静かな現場でした(笑)。
そのおかげもあって、緊張感が漂うというより、終始和やかに収録が進められていました。

――作品に登場するキャラクターに対する印象も教えてください。

阿波連さんは可愛らしくて、守ってあげたくなる雰囲気が魅力的です。ライドウくんは「~じゃね?」という独特の口調が印象的でした。2人とも感情を表に出すタイプではないのですが、だからこそ穏やかで、この空気の中に自分もいたいと思わせてくれますね。

――原作を読んでみて、印象的だったシーンはありますか?

阿波連さんの寝癖をライドウくんと2人で直そうとして、結局直らず大城さんが助けに来るエピソードは、話の流れが面白くて印象的でした。あとはリップクリームのお話も、大城さんの至れり尽くせり感がよく出ていて大好きです(笑)。

――本作は人と人の距離感がテーマになっていますが、M・A・Oさん自身が距離感で悩んだことはありましたか?

学生時代はクラスメイトとの距離感をはかりすぎて、うまくコミュニケーションがとれないこともありました。教室で、自分が好きな漫画やアニメ作品のグッズを見つけて、その持ち主のところにそろっと近づいてはみたものの、そこから先はどうやって話しかければ良いか分からないといった感じで(笑)。阿波連さんほどではないですが、少し似たところはあるかもしれません。

――では、アニメの注目してもらいたいポイントを改めて教えてください。

大城さんは小動物のような可愛らしさと大胆で格好良いところのギャップや、阿波連さんとライドウ君くんを健気に見守る姿など、エピソードを重ねるごとに魅力が増すキャラクターだと感じています。阿波連さんとライドくんを中心とした優しい世界でのやりとりを、ぜひ最後まで楽しんでいただきたいです!

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