『殺し愛』第5話放送を受けて堀内賢雄&天﨑滉平のインタビューが公開。社長とジムが掛け合いは“リラックスタイム”

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TVアニメ『殺し愛』について、第5話の放送を受けてエウリペデス・リッツラン役・堀内賢雄、ジム役・天﨑滉平のインタビューが到着した。

――最初に作品に触れたときの感触はいかがでしたか?

堀内賢雄さん(以下、堀内):タイトルと設定を聞いて、殺し屋同士の恋愛模様を描く作品なのかなと思ったんです。実際はリャンハの一方的な愛でしたが(笑)、二人の恋愛がどういう形で成就していくのかがとても楽しみでした。殺し屋同士というミステリアスな設定から、二人の間にはいろいろな障壁があるだろうと想定できますからね。自分が出演する作品でありながら、ずっとワクワクしていました。

天﨑滉平さん(以下、天﨑):僕もまず『殺し愛』というタイトルを聞いて「お、なんだろう?」と不思議な感じがしたんです。最初は口頭で聞いたので、殺し合うほうなのかなと思ってしまって。

――「殺し合い」だと。

天﨑:そうです。でも、「殺し」と「愛」という対極にありそうなものがタイトルになっていて。一体、それがどう交わっていくのかが楽しみになりました。実際に原作を読ませていただくと、二人の想いが愛なのか愛ではないのかというミステリアスな部分も楽しむことができて、アフレコが待ち遠しかったです。

――お二人から見た社長の第一印象についても聞かせてください。

堀内:僕はもうちょっとコミカルなタイプの役だと思ったんですよ。

天﨑:わかります!

堀内:彼は組織の中で社長という立ち位置にあり、仕事にも忠実。それにくわえて、シャトーの過去を知っているキーパーソンで、いろいろなことに気を遣いながら生きている。つまり、かなり真面目な人なんです。先のことを考えながら物事を進められる几帳面さがあるし、正義感にも溢れていますから。描かれ方はとてもナイーブですが、芯をしっかり持っている人だなと感じました。

天﨑:社長はシリアスとコミカルのバランスが絶妙ですよね。見ていてとても楽しいです。

堀内:そうそう、一見するとコミカルで、軽くて、ちょっとダメなところがある(笑)。でも、心の奥底に人としての強さがちゃんとある人なんです。

天﨑:しかも、すごく優しいんですよ。シャトーさんとの会話を聞いていると、言葉から優しさを感じるというか。賞金首を狙う組織のボスというと怖いものだと思ってしまいますが、社長からは人情が感じられて、この人は根っからのいい人なんだなと伝わってきます。

堀内:先生(原作者:Fe)のすごさを感じますね。いわゆる殺し屋と聞くとコワモテで、尊大で……といった常識をことごとく打ち破っている。この作品には、隙だらけに見えるのに実は強さを隠し持っているみたいなキャラクターがたくさんいますよね。それが『殺し愛』の魅力だと思います。

――そして、社長は25歳という設定です。

堀内:第1話のアフレコで先生から教えていただきました。「それじゃ僕、無理かもしれない」と言ったんですよ。そしたらね、「社長は人生経験もあるし、老けて見られるし、声も見た目通りだから大丈夫です」って。何が大丈夫なんだと(笑)。

一同:(笑)

天﨑:経験というところが大きいんだと思います!

堀内:でもね、それほど役を作るわけでもなく、意外と意識せずできるんです。確かにこういう組織の社長であれば人生経験もあるし、その意味では25歳でこの声もありなのかなと思いました。

――では、天﨑さん演じるジムについてはいかがでしょうか?

天﨑:オーディションのときから思っていたのですが、とにかくいい子。社長にツッコミを入れたり、定時にそそくさと帰ったりと、意外とドライな子かなと思いきや、シャトーさんが困っていれば助けますし、なんだかんだ言いつつも社長のことをちゃんと信頼しているんです。きっと優しい子なんだろうな、と。 この先お酒を飲む描写も出てくるので、「いいお兄さん」な感じもありますが、 、かわいらしいので、つい幼く見てしまいます。

堀内:ハッキリとモノを言えるところが素敵ですね。それでも、しっかり仕事をこなしているから組織の一員としてちゃんと認められている。すごくいい立ち位置だなと思います。ただ、とにかく謎だらけ。原作でもこれまでの人生とか出自とか全然語られてないんでしょ?

天﨑:そうですね。

堀内:謎だらけジム君ですが、この先もリッツランサポート商会の一員としてきっと活躍してくれるんだろうなと期待しています。

――役作りではどんなことを意識されていますか?

堀内:最初、コミカルに作ってしまったというズレがあったので、台本以上のことはしないようにしています。台本にそう書かれていれば自然とコミカルになりますし、こちらからあえてあざとくコミカルにする必要はないんです。台本に合わせてリアルに喋っていけば、僕の人生経験とうまくマッチしてくれるだろうという感覚でやっています。

天﨑:ジムはやはりアクセントですね。お芝居というものに答えはありませんが、ジムのアクセントはそれ以上に答えがないんです。第1話もかなり悩みながら臨みました。「もう少しカタコトでいいですか」とディレクションをいただいたので、最初の想定よりはかなり濃いカタコトになったと思います。

――ジムのアクセントは本当に独特ですよね。何かコツのようなものはあるんですか?

天﨑:台本のセリフは漢字とカタカナで表現されているので、漢字の部分は他の言葉に聞こえないようわかりやすく喋るようにしています。それから、海外から来た方はいろいろな方言を聞かれていて、どれが正解かわからないまま話されていることがありますよね? たまに関西弁が混じってしまう、みたいなことが。僕も関西出身なので、たまに関西弁を入れて意識的にアクセントをごちゃ混ぜにしています。

――ジムは放送されたばかりの第5話で、負傷したシャトーとリャンハを闇医者のところへ運ぶという役割がありました。

天﨑:シャトーを助けるという行為も素敵ですが、何より偉いと思ったのがちゃんと社長に報告しているところですね。シャトーとしては絶対に隠したい、でもジムは心配だからこそ連絡するんです。自分に迷惑がかからなければ勝手にやってくれというスタンスではなく、本当にシャトーを心配しているんだろうなと感じました。

――一方、社長はシャトーに謝罪されて、逆に困惑していましたよね。

堀内:向こうが頭を下げると、「いやいやそこまでしなくても」と困惑してしまう人なんでしょうね。ちょっと反省してくれればいいから、と。そういうところからも人のよさが伝わってきます。

天﨑:社長が言いすぎちゃったような雰囲気になっていました。

堀内:俺にそっくりだな。

一同:(笑)

――第5話以外で印象に残っているシーンはありますか?

天﨑:第1話のクリスマスが楽しかったです。

堀内:楽しかったね。

天﨑:シリアスなシーンが続いていたので、二人の掛け合いがちょっとしたリラックスタイムになっていて、ホッとできました。今後、さらにシリアスになっていくと思うので、なかなか難しいとは思いますが、ジムと社長の掛け合いが少しでもあると嬉しいです。

堀内:社長とジムが二人でいるシーンは、なんだか楽しくなりますね。「この会社、上下関係あるの?」って、ツッコミを入れたくなります。

天﨑:ジムが辛辣ですよね。

堀内:だからこそ、この会社はうまくいってるのかもしれない。

天﨑:社長の懐の深さのおかげですね。

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