見どころは裸の付き合いとご当地グルメ、そして方言 劇場版『WAVE!!』完成披露会で前野智昭らキャスト陣が喜びを語る

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10月3日、劇場アニメ『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~』の公開を記念した完成披露会が都内で行われた。

『WAVE!!』とは、サーフィンにすべてを賭ける若者たちの青春を描く、乙女向けコンテンツ「B-PROJECT」などを手掛けるMAGES.が原作のメディアミックスプロジェクト。
主人公 陽岡マサキが、転校生の秋月ショウと出会い、サーフィンにのめり込んでいく、イケメン男子たちの群像ドラマ。キャラクター原案は、女性から圧倒的な支持を集める、さらちよみ氏が手掛ける。

2018年よりCDドラマ、キャラクターソングをはじめ、ラジオ、イベント、アプリと、あらゆるメディアへ展開。そして2020年、待望のアニメ『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~』が公開を迎えた。

今回の完成披露会には、主演の前野智昭さんをはじめ、小笠原仁さん、中島ヨシキさん、佐藤拓也さん、土岐隼一さんが登壇。無事公開を迎えた本作への思いを語った。

まずは前野さんが「満を持して公開できたことを嬉しく思います。準備期間が長かったぶん、喜びもひとしおです」とコメント。「本当に丁寧に作ってくださった作品。絵を見せてもらったときからスタッフの皆さんの気持ちを感じた」と振り返った。
前野さんが演じる陽岡マサキは、大洗海岸で生まれ育った天真爛漫な少年。前野さんがこれまであまり演じてこなかった役柄で、最初は「本当に僕でいいんですか?」と驚いたという。それと同時に、38歳にして新しい挑戦ができたことに喜びも感じている様子だった。

秋月ショウ役の小笠原さんは、長い時間キャラクターと一緒に過ごしてきたことに触れると、「動いている彼らの姿を見て、彼らは最初から生きていたんだと感じました」とコメント。そんなキャラクターに声を吹き込めたとあって、今回の劇場アニメは「大事な作品になりました」という。
秋月ショウは秋月ショウなマサキと違い、中学生らしからぬ大人びた性格。その個性は演じがいがあるとのことで、「演じていて楽しいキャラクター」と評していた。

田中ナル役の中島さんはアフレコ当時を振り返ると「アフレコはコロナ以前で、みんなで集まってできました。それがとても幸せな時間でした」と語る。
また、田中ナルを演じる上での苦労を聞かれると、中島さんは「全部」と回答した。作品との付き合いは長いものの、アニメのアフレコのタイミングで新しい要素が付与された。それが「セリフをメロディに合わせて話す」というもので、アフレコ現場ではウクレレのコードだけを頼りに、セリフをリズムに乗せていったという。

この話に反応したのは前野さん。というのも、今後劇場公開されるエピソードでは、マサキがナルの歌を口ずさむシーンがあるそうで、中島さんに「お前はなんて歌を作ったんだ」と言ったとか。

佐藤さんは海を巧みに表現したアニメーターに感謝の気持ちを述べると、「マリンスポーツのイメージをいい意味で変えられる、力強い作品になったと思います」とコメント。
また、佐藤さんが演じる厳名コウスケは、「挫折を知っている人間で、他のキャラクターと比べても意思の強さがある」と解説。同年代のキャラクターからすると老成な一面があるという。

そして木戸ナオヤ役の土岐さんは、サーフィンがテーマの作品は経験がなく、「中学生や高校生がサーフィンをやるとどんなストーリーが生まれるのか楽しみでした」と本作に対する第一印象を振り返る。
続けて、「今はまだ日本はもちろん世界的にも明るいとは言えない状況ですが、『WAVE!!』という明るい作品を世に送り出せたことを嬉しく思います」と話した。

続いてはキャスト陣のサーフィン体験に話題が移る。小笠原さんと土岐さんは宮崎へ一緒にロケへ行き、実際にサーフィンを体験したという。小笠原さんは「波に乗る経験ができたのは本当にありがたかった」と語る。
佐藤さんは中学生のころ、受験勉強もせずに海へ行っていたという思い出話を披露すると、「上手なサーファーの役を演じられたのが嬉しかったです」と話す。
そして前野さんは自慢気に「僕はハワイの波しか乗ったことがないです」と話す。別番組のロケでハワイへ行き、そこでサーフィンを体験したとのことで「これがサーフィンか、なんてすごいスポーツなんだ」と驚かされたエピソードを明かした。さらに「いつか『WAVE!!』メンバーでサーフィンをするのが目標です」とも語っていた。

最後はキャスト陣が劇場版のおすすめポイントを紹介。中島さんはキャラクター同士の裸の付き合いが見どころの一つとして挙げる。海はもちろんお風呂のシーンもあって、彼らの人生の話も飛び出ため、強く印象に残るとのこと。
土岐さんは作中に出てくるご当地グルメや、聖地巡礼もできそうなスポットの数々をアピール。
そして茨城県出身の前野さんは自身が演じたマサキの方言に注目してほしいとコメント。茨城なまりでお芝居することはなかなかなかったという前野さんだが、今回はふんだんに盛り込まれているとのこと。

最後はあらためて、キャスト陣が思い思いの挨拶を行うことに。その中で前野さんは、「アニメーションで表現するのが難しいとされている波の表現など、1カットごとに力が入っている作品です。第2章、第3章と、いい意味で期待を裏切る展開になっていきますので楽しみにお待ち下さい。そして世界が落ち着いた暁には、実際の地域に足を運んでいただけると、茨城県出身の身としてはこんなに嬉しいことはありません」と述べた。

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