『わたしの幸せな結婚』先行上映会に上田麗奈、佐倉綾音、西山宏太朗、下野紘が登壇。作品に込めた思いを明かす

TVアニメ

7月 5 日より TOKYO MX ほかにて放送スタートとなるテレビアニメ『わたしの幸せな結婚』。放送に先駆け、6 月 4 日(日)に『わたしの幸せな結婚』キャストトーク付きリアル&オンライン同時先行上映会がグランドシネマサンシャイン池袋&オンライン配信にて行われた。

登壇したのは、斎森美世役の上田麗奈さん、 斎森香耶役の佐倉綾音さん、 辰石幸次役の西山宏太朗さん、 五道佳斗役の下野紘さんのメインキャスト 4 名。さらに、久堂清霞役の石川界人さんがコメントで参加した。本イベントの司会進行を務めたのは松澤千晶さん。

グランドシネマサンシャイン池袋では会場限定で第 1 話から第 3 話を先行上映。同日 YouTube「KADOKAWA Anime Channel」では第 1 話の無料オンライン先行上映を同時開催。第 1 話の上映終了後にはグランドシネマサンシャイン池袋にて実施のキャストトークショーの模様が生配信で届けられた。

※以下、オフィシャルレポート

●晴れ舞台の今日は“プロポーズの日”

本作は、シリーズ累計発行部数 700 万部を突破(2023 年 3 月現在/電子・コミック含む)する顎木あくみ(著)、月岡月穂(イラスト)による同名小説を映像化したテレビアニメ。明治、大正を思わせる架空の時代を舞台に、継母たちから虐げられて育った少女・美世が孤高のエリート軍人・清霞と出会い、ぎこちないながらも互いを信じ、慈しみ合いながら生きるよろこびを知っていく和風シンデレラ・ストーリーです。儚くも美しい独特の色彩と物語を大きなスクリーンとダイナミックな音響システムで『わたしの幸せな結婚』の第 3 話までを一挙に観劇。ネタバレになってしまうため 3 話までの物語に対する言及は避けますが、繊細な色使いや個性豊かなお芝居がとても印象的で、感嘆のため息が漏れてしまうほどでした。その余韻が残る中、キャスト陣が登壇しました。

大きな拍手で迎えられる中、上田さんはピンク色の振袖、佐倉さんは藤色の着物、西山さんは青色の和装、下野さんは隊服をイメージしたロングのジャケットと、『わたしの幸せな結婚』の世界観をイメージした衣装で壇上に上がりました。まずは一言ずつ挨拶。

上田さんが「斎森美世役の上田麗奈です。今日はプロポーズの日らしいですね」と切り出すと、西山さんから「誰にプロポーズするんですか︖」と質問が飛びます。「そんなのもう、清霞さんしかいないじゃないですか︕」上田さん(「失礼しました」と西山さん)。客席からも拍手がおきました。「ピッタリな日に、皆さんとお会いできてうれしいです。宜しくお願いします」とにこやかに伝えました。

佐倉さんは「斎森香耶役の佐倉綾音です。今日はもうすでに皆さん見ていただいている状態とのことで、(配信もされた)1話の話をまずはしていきたいと思っています」と告知。一方、西山さんは穏やかな声色で「辰石幸次役の西山宏太朗です。幸せを探しに来ました」と一言。

思わず「どういうこと!?」と混乱した様子で下野さん。佐倉さんも「プロポーズの日とは言え、ここは婚活パーティの場じゃないです︕」とツッコむ中「幸次としても、どんな幸せがこのさきにあるのか、注目をしていきたいと思っています」とにこやかに述べました。

その直後「真の主人公、五道佳斗役の下野紘です︕」と切り込んでいったのが下野さん。「今日は隊長の代わりにやってまいりました︕ せっかくの晴れの日なのに、なんで隊長はいないんですかねぇ」などと下野さんならではの愛情を込めつつ話していると、佐倉さんから「下野さん、着物用意してもらえなかったんですか︖ 」と鋭い一言が(笑)。

すると「違うのーー︕ あえてなのー︕ 五道は着物にならないの︕ 隊服っぽい衣装にしてほしいといった要望があって。それで今日みんなに会ったら、女性ふたりは和服だとは知ってたけど、西山くんもか︕と」慌てた様子で弁解(︖)を。佐倉さんは下野さんの洋風姿を改めて眺めつつ「さっき、ナポレオンか俺かって言ってましたもんね……」とタレコミ(笑)。

「違う、それは別の話︕ ナポレオンか俺かって︕ というか、今日はしっとりした雰囲気のイベントだと思っていたんですよ。だから(喋りすぎるのは)やめようと思っていたのに」と言う下野さんに対して、“しっとり破壊異能”と名付ける佐倉さん。思わずクスクスと笑う上田さん。キャスト陣の仲の良さが伝わってきます。しかし、アフレコ中はキャスト同士の間にも緊迫感があったようで……︖

●「香耶も被害者なんです」

名家に生まれたものの、実母を早くに亡くし、継母たちから虐げられて育った少女・美世が、冷酷無慈悲と噂される若き軍人へ嫁入りを命じられた第 1 話。 覚悟をして向かった美世が初めて清霞と出会うまでのシーンが描かれていました。

第 1 話を見た感想について、まずは上田さんが感想を。
「朗読劇を挟んでアニメ化となったわけですが、映像の美しさや演出の素晴らしさに音楽が伴って、時代観も分かる内容になっていて。没入感と説得力を持って見られるのが素晴らしいなと思いました。1 話は特に皆さんのお芝居のピリつき具合もこの時代、この家ならではで」と、佐倉さんの演技も絶賛します。

すると佐倉さんは……「美世ちゃんを演じるときの上田さんの声って繊細すぎてアフレコ現場でも聴こえないんです。特にコロナ禍での収録だったので分厚いアクリル板が挟まれていて。そんな緊張感あふれる中で(香耶の声色で)“ちょっと︕”と大きな声で言ってて。良いのかなと思いながら、ストレスを発散させていただきました」と笑いました。
そんな美世の精神安定剤でもある幸次を演じる西山さんは「改めて客観的に見ると、美世の、精神からくるような体の弱さを感じられて。見ている方としてはつらかったです。もっと助けてあげてよって」と幸次に訴えかけるように話しました。

一方、1 話には出ていないものの今後登場する五道役の下野さんは「五道自身がコミカルめなキャラクターでしたから、1話見た時はつらかったです。いやぁ、嫌な子だよねえ、香耶ちゃんね」と、佐倉さんをチラり。
「あ、私ですか。はい」と真顔で佐倉さん。

というのも……「やりきらなきゃいけないと思っていたんです。(美世の)美しい目の輝きをいかに打ち砕くかに命を掛けていました。ここまでの子は私の芸歴の中でもトップクラスかもしれません。スタッフさんにも本当に佐倉はこういう役良いよなぁって言われました(苦笑)。ただ、本当にヤバい人ではなくて」と言葉を切り「彼女もある意味被害者なんです」とまっすぐに前を見て香耶を語り、キャスト陣も同意しました。

さらに、上田さんの声の素晴らしさを熱弁。「演じててつらくなかったですか︖」と上田さんに投げかけると、「ずっとつらかったです」と苦笑。アフレコ現場では、ピンと張り詰めた空気感があって、キャスト同士も口数が少なかったとのこと。だからこそ、ゆり江さん(CV.桑島 法子)の存在が大きかったと言います。

ちなみに佐倉さんはゆり江さん大好きクラブの会員なんだとか(私も入会させてください︕)。ゆり江さんは第 2 話以降に登場します。ぜひ楽しみにしていてくださいね。

●「行きたかった︕」と叫んだ石川さん

ここで石川さんのコメントがスクリーンに流れます。「清霞は 1 話ではそんなには出ていないんですけど、この 1 話があってこその『わたしの幸せな結婚』だなと思いました。美世があまりにもひどい仕打ちを受けすぎていて、ご覧になってくださっている皆さんも、手を差し伸べてあげたいと思うような本と演出になっていて、それも素晴らしいなと思いました」と語ったあと、本アニメの制作会社であるキネマシトラスに作画見学をしに行ったことを明かします。

「主に美世の作画を見させていただいていたのですが、表情の作り方など、全てが繊細に描かれていて。アニメって素晴らしいなということと、『わたしの幸せな結婚』に掛ける、あらゆる皆さんの思いが乗っているなと思いました」また清霞を演じるのは「難しかった」と告白。

「僕は上田麗奈さんのお芝居に引っ張ってもらったと思っています。彼女のお芝居が色づくたびに、こちらのお芝居の柔らかさが変わっていく。僕は美世に変えられたなと思っています」
映像の素晴らしさを熱弁し、「7 月からの放送もぜひご覧ください」とメッセージを送り、客席から拍手が起こりました。

石川さんのコメントを受けて上田さんは感慨深い表情を見せます。「界人さんは引っ張ってもらったとおっしゃっていましたが、相乗効果があったなと思っていて。むしろ私自身は引っ張ってもらっていた、という気持ちでした。テストのときの自由な表現を受けて、本番で必ず寄り添ってくれる方。その寄り添い力の高さが、美世にとっても、上田麗奈にとっても、うれしいものだったなと改めて感じています」と、石川さんに対する感謝の思いを口にしました。

●配信が終わると“打ち上げ”に突入︖

リアルタイム配信が終わると、「はいオッケーです︕」という下野さんの掛け声で「いえ~い︕」と二次会のようなムードに(笑)。

本来リアルタイム配信はもう少し短い予定でした。しかし大盛りあがりだったため残り時間が僅かな状態に。そのためイベント後半はスタッフから異例の「巻き」指令が出るほど。そんな砕けた雰囲気のなかで“会場の皆様限定で”第 3 話までの物語に言及しました。以下、大きなネタバレは避けて紹介しますが、気になる方はご注意を。

2 話以降に登場する五道については「しっとりとしたところに賑やかしを打ち込んでくるようなキャラクター。好感度に関しては心配していません(笑)。ところどころで、仕事ができるんだぞってシーンも出てくると思うので、今この場にいるキャストの皆さんの中で絡んでいるのは美世さんくらいです。そんな五道がどう活躍するか、楽しみにしていてほしいです」と下野さんらしく笑いを交えながらアピール。

佐倉さんが「仏頂面上司にヘラヘラ部下はすごく良い組み合わせ」と話すと、松澤さんも「食べ合わせがいいというか。味わいが深いですよね」と同意します。

次はもしも美世と幸次が結婚したら……という話題に。「本当に幸せな結婚になっちゃう。物語が始まらず、読み切りか、ゆるふわ日常系になってしまう(笑)」(佐倉さん)、「確かに文庫本が 6 本までいかないかも」(西山さん)。

さらに「2 話でゆり江さんがぬるぬる動いているところがあって︕ ゆり江さんにこんな作画コストを掛けていただけるんですか︕︖って︕」と興奮気味に佐倉さん。どの場面でゆり江さんがぬるぬるに動くのかはぜひ楽しみにしていてください。幸次と香耶のやりとりについても盛り上がり、客席からも大きな笑いがおきました。クロストークが止まらない中、りりあ。さんが歌うオープニング主題歌「貴方の側に。」が流れて無理やり中断に(笑)。ひたすら笑っている上田さんの姿がかわいらしい。

最後に「手短かに」、早口気味でお別れの挨拶を。
下野さん「最後まで見ていただいた暁にはイベントもあるんじゃないかなと思っています。そこでいろいろとぶちまけていきたいなと思っています。それまで、作品の美しさなどを楽しんでいただけたらと」

西山さん「今、幸次は変化しようとしている時だと思います。この変化を皆さんで一緒に見守ってもらえたらと思います。みんなで幸せになりましょー︕(笑)」

佐倉さん「さきほど(音楽で中断されてしまいましたが)、言いかけたのはオープニングを見ると美世が綺麗な姿で安心します。……ありがとうございました︕」

上田さん「皆さんすごく楽しくって心臓が痛いです(笑)。美世も一生懸命生きていると思います。3 話までの間に、美世が本当に思っていることを“言えない”というシーンがありました。美世自身がどう向き合って、一歩進めていくかが鍵になってくると思いますので、引き続き楽しんで見ていただけたらと思います。放送をお楽しみに︕」

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©顎木あくみ・月岡月穂/KADOKAWA/「わたしの幸せな結婚」製作委員会