エンドルフィン、SUPERNGINEは2024年3月27日、東京・永田町で開催された一般社団法人マンガジャパン及びデジタルマンガ協会合同「早春の会」で、ピュアモデルAIによって制作したマンガ作品を初披露した。
現在、市場で出回っている生成AIの多くは他の権利者の絵柄も学習した状態であるため、安易に使用してしまうと作家本来の”個性”が失われるだけでなく、著作権侵害のリスクもはらんでいる。
一方で、エンドルフィンとSUPERNGINEが提供するサービスは、 契約した漫画家のデータ だけを 学習 させる、ピュアモデルAIによるもの。
加えて、著作権者である漫画家の許可がなければ作動せず、また 漫画家自身が そのすべての学習成果を コントロール できるよう、オーダーメイド型でサービスを提供する。
契約した漫画家のデータ以外の学習は徹底的に排除し、厳しい管理体制を構築することで、 作家の著作権と作品のオリジナリティを守る 「安全・安心」なサービスを展開している。
■ ピュアモデルAIによる里中満智子先生、倉田よしみ先生作品の実現
両社が最優先に考えたのは、「 作家の権利を守り ながら、 AIで漫画制作をサポート できる世界を創り出すにはどうしたら良いのか?」ということだったという。そこで里中満智子先生、倉田よしみ先生両名の協力を受けて、 AIがその制作工程の一部を担った 、描き下ろしを含む2作品の発表 に至った。
ストーリー構成とネームまでを二人の先生が担当し、以降の工程をAIが担当している。いずれも 両先生のデータのみを学習させたピュアモデルAIを使用 して制作 しており、もちろん 作家自身に著作権が帰属 するAI作品となる。
里中満智子先生
先生コメント:
自分が描いた絵だけを学習した まるでオーダーメイドのようなAIはまさに“自分の分身”です。
疲れを知らない自分がそこにいて、自分の絵を描いてくれるのです。
倉田よしみ先生
先生コメント:
ピュアモデルAIは自分専用の タイムマシンだ!
描けば10年はかかるであろう想像の中にあるマンガを瞬時に目の前に 出してくれた。
マンガを描くのが今まで以上に楽しくなりました。
■ 今後の展開
今後両社は、AIサービスを通じて、 5つの「 できる 」 をクリエイターへ提供することを目指すとしている。
1. 短時間 で 作品を作ることができる
2. ネームと下描きだけ で 作品を作ることができる
3. 次々と生まれてくる アイデアをたくさんの作品作りに反映 することができる
4. 負荷の高い単純作業を減らす ことができる
5. 作業が効率化されることでクリエイター自身が 新しいチャレンジをする機会が増え、新しい収益をもたらす ことができる