『ID:INVADED イド:インヴェイデッド』インスタレーション・ショーを終えた津田健次郎、細谷佳正、榎木淳弥らキャスト、スタッフインタビュー

TVアニメ

2020年1月よりTVアニメ放送が開始した、あおきえい監督の完全オリジナルTVアニメ『ID:INVADED(イド:インヴェイデッド)』。この放送を記念して、2月2日(日)東京 TMCスタジオにて声優の津田健次郎、細谷佳正、榎木淳弥が登壇するスペシャル・イベントが開催され、400名を超えるファンが会場に集まった。

オープニングでは3人の声優陣がインスタレーション・ショーに挑戦。会場の大型スクリーン等に映し出された本編映像に合わせて実際にその場でセリフを語るという、他に類を見ない演出のショーを披露した。イベントの後半では、作品のファンだというお笑いコンビ・ハライチの岩井勇気をMCに、声優陣とあおき監督、キャラクター原案の小玉有起、キャラクターデザインの碇谷敦が参加したトークショーも行われた。

スペシャル・イベント終了直後、興奮冷めやらぬキャスト、MC陣のインタビューが到着。トークショーでは語りつくせなかったイベント裏話から作品の制作秘話まで余すところなく語っている。

 

■キャストインタビュー

―インスタレーションショー、トークショー、お疲れ様でした。観客のみなさんも大満足の様子でしたが、終えてみての感想をお聞かせください。

津田:短い時間でしたけれど、台本持たずに演劇のような形で、かなり凝ったインスタレーションをやらせていただきました。普段のアニメーションのイベントではやっていないことができたのがおもしろかったです。『ID:INVADED イド:インヴェイデッド』が非常に斬新な作品なので、こういうイベントが開催でき、そしてお客様も観に来てくださって、本当に楽しかったなと思っています。

細谷:セリフが飛ばなくてよかったです(笑)。久しぶりに台本を持たずにステージ上で演劇的なことをやれたので、単純に楽しかったです。

榎木:アニメのイベントでここまで緊張したのは初めてでした。プレッシャーのかかるイベントでしたが、津田さん・細谷さんを中心にスタッフのみなさんもこだわって取り組んでいましたので、ぼく自身も楽しめました。

―インスタレーションショーというほかに類を見ない試みを行うと聞いたときは、最初はどう感じましたか?

津田:自分はどちらかと言うと「やりましょうよ!」と言っていた側でした(笑)。実現させるのはけっこうハードルが高い気がしていたので、本当に実現したのは感慨深いです。

細谷:やるべきだと思ったし、この作品の脚本だったら違和感なくイイ感じに演劇的になるだろうって気はしてました。

榎木:そうですよね。この作品の世界観だからこそのおもしろい表現がたくさんあって。潜って行った世界でドリルに貫かれるとか、なかなかないシチュエーションなので、そういった世界観に合ったインスタレーションでしたね。

―先日の秋葉原UDXのイベントでは、津田さんがお一人で演じられておりましたが、今回は3人で演じてみていかがでしたか?

津田:前回はアバターが出てきて一人語りするスタイルだったんですけど、掛け合いができるとさらにおもしろくなりますよねって話をしていて、それが実現したのでとてもうれしかったですね。好奇心旺盛なこの2人が積極的に参加してくれてありがたかったです。

―名探偵・酒井戸と百貴が二人で語り合うシーンはアニメでも重要なシーンですが、息が合っていましたね。

津田:アフレコとはまた違うしね~。

細谷:全然違いますよね。

津田:もう一度、立ち上げ直した感じはあると思います。もちろんアニメーションのニュアンスは大事にしましたけど、稽古をしていても間の取り方とか毎回違いましたし、そうじゃないと生でやる意味がないので、もう一度再構築した感じのシーンになったと思いますね。

―榎木さんはトークショーの中で身体を動かしながらアフレコしてるとおっしゃってましたが、実際に動きながら演じてみていかがでした?

榎木:芝居がまったく変わって来るなと感じました。普段は身体を動かさずに芝居をする制約があるので、どんどん身体の動かし方を忘れていく感じがしていて…。なので、リハーサルで津田さんに動きについてアドバイスをいただいて、気づくことが多かったので参加してよかったと思えるイベントでした。

―今回のようなインスタレーションショーにまた挑戦したいと思いますか?

津田:もっと長いのやりたいですね。

細谷:5分できたから、30分はできるんじゃないですかね?

津田:絶対できます! お客様に望んでいただけるなら(笑)。

―作品のスタッフ・キャストのチームワークの良さが垣間見えるイベントにもなりましたが、実際、コミュニケーションは密に取っていたのでしょうか?

津田:かなりの回数、一緒にメシ食いに行ってますね(笑)。

―そういったコミュニケーションの中で役作りは進んでいったんですね。

津田:アフレコ現場では割と自由に泳がせてくれましたね。

細谷:自由でしたね~。

榎木:セリフも変えたりして。

津田:基本的に映像が完成している状態でアフレコができることがまず珍しいですね。ただ、シーンによっては口パクのリズムと自分が体感するリズムが違う場合があったりして、普通だったらそこは口パクに合わせてねじ込んじゃうんですけど、監督が口パクは全部無視してでいいです、後で直しますからって言ってくれて。こちらのリズムでやらせてもらって、それをベースにもう一回映像を作り直してくれるという、信じられないぐらい贅沢な方法でやらせてもらいました。

―最後に、後半に向けて放送を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

榎木:SNSとかで実況しながら観る方も多いと思うんですが、スマホをいじりながら観ていたら置いてきぼりをくらっちゃうかもしれないので、この作品を観る時は「もうすぐ始まる」とつぶやいたら、後はきちんと放送を観て、終わった後に感想だけいただければ(笑)。絶対におもしろいものができているので、最期までぜひ観てください。

細谷:後半は酒井戸と百貴の関係性が明らかになっていきます。一人のキャラクターの魅力だけで見せていくというよりも、物語自体がおもしろいので、つぶやき方は難しいだろうなって思います。難しい時は「おもしろい」だけでいいんで、つぶやいて欲しいです(笑)。

津田:とっつきにくさを感じるかもしれないですが、展開はエンターテインメントなので安心してください。1話だけを観て判断せずに、2話、3話と観ていただければと思っております。本当に刺激的で今までにないアニメを作り上げていると思います。

■MCインタビュー

―今回MCを担当されたハライチ・岩井さんにお聞きします。まずはインスタレーションショーをご覧になった感想をお聞かせください。

岩井:作品自体が空気感とかが新しくて、あまり観たことがない内容だったのに、イベントもさらに観たことがないことをしてくれるので驚きました。アニメの可能性って広いんだと思えて、楽しかったですね。

―今冬大注目の『ID:INVADED』ですが、アニメ好きの岩井さんから見てどのような印象ですか?

岩井:もっと「すごいんだぞ!」って言ってもいい気がします(笑)。制作している人たちが思っているよりも、観てる側は「すごい」と思って観てるんで。「これぐらいできますよ」みたいな感じでサラッとやられているので、「本当にすごいよ」って、作ってる側がもっと言った方がいいんじゃないかって心配してます(笑)。

津田:ありがとうございます。心配していただいて(笑)。

―作品のスタッフ・キャストのチームワークの良さが垣間見えるイベントにもなりましたが、お近くでご覧になってみていかがでしたか?

岩井:出演者の方に話を聞いたときに、「この話はちょっと分からないんで、監督に…」みたいな流れが一つもなかったので、チームでしっかりコミュニケーションが取れてるんだなって感じました。

細谷:理想的な形だと思うんですよね。作品のインタビューを受ける時に、出演者だけで取材に応えることが多いんですけど、あおき監督は一緒に受けてくれて、出演者やキャラクターだけにスポットが当たるよりも、作品全体を広めるには統括者である監督が一緒に取材を受けてくれるのが理想的な形だと思います。

岩井:監督にお話を聞いたときに「これはちょっと観ていただいて…」みたいな返しが一切なくて、言いたくてしょうがないみたいな感じだったんで、それは幸せなことだと感じましたね。ここまで言って大丈夫?って心配しちゃうぐらいでしたし、自分の作品をもの凄くおもしろいと思ってる感じが良かったですね。

津田:それはチーム全体に言えるかもしれないですね。キャストも「おもしろい!」って本当に思ってますし、スタッフさんも強く想ってくれている感じがありますね。

―アニメ放送も後半に差し掛かりますが、作品のこれからに期待することがあれば教えてください。

岩井:この作品は謎が多いんですけど、全部解決してくれてもいいし、謎が残ったまま理解が及ばないところがあってもいいなと思わせてくれる世界観なんですよね。アニメを観ていて現実とは違う世界観に入った感じになれるのが好きで、この作品は理解できないところに連れてこられちゃった感じが楽しいので、理解できないまま終わってもいいような気はしてます。解決してくれても、解決しなくても楽しいです。

■スタッフインタビュー

―秋葉原UDXに続き、TMCスタジオでの今回のイベントでのインスタレーションショーを見られていかがでしたか?

あおき:アニメーションではないし、舞台ともちょっと違うし、アニメの空間がそのまま現実に侵食している感じがあってワクワクしました。これで2時間ぐらいみたいですね。

小玉:奥行きが全然違っていて、これぞ2.5次元みたいな感じがありましたね。

―イベントに来られたお客さんの反応を見て、いかがですか?

碇谷:次に何が起こるか分からないんで、お客様も相当集中してたみたいです。

―あおき監督にとってアニメファンの方々はどのような存在ですか?

あおき:本当にありがたいですよね。アニメーション自体を観てもらえるのもありがたいですし、イベントってお金を払わないと来れないし、地方から来ている方も大勢いて、そうなると今日はもう帰れないから、ホテルとか友達のところに泊まるしかないじゃないですか、もしかしたら仕事もお休みしなきゃいけないかもしれないし、そこまでしてわざわざ来て下さるのが本当にありがたいですよね。

碇谷:2回目ですって言う人もいて。

小玉:大阪のイベントも行きますとかね。

―ちなみに、みなさんそれぞれ作中で気に入っているキャラクターは誰ですか?

碇谷:やっぱり富久田になっちゃいますかね~。小玉さんと被っちゃいますけど。

小玉:ぼくも富久田が好きですね。まあ、でも松岡かな…。

碇谷:松岡だとあおきさんと被っちゃいますよ(笑)。

―アニメ放送も後半に差し掛かっていますが、後半の見どころを教えてください。

小玉:(産み出すのに)苦労したキャラクターが7話から出てくるので、そこを観てください。

碇谷:7話の新キャラクターがカワイくて凄い活躍します。

あおき:7話以降、鳴瓢のキャラクターの掘り下げがどんどん進んでいくので、そのあたりを楽しみにしてください。

―これから全国6都市で凱旋上映イベントをされますが、楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

小玉:あんまり行けないんですけど、行けるのがあれば行きたいと思っています。

碇谷:行くのを凄く楽しみにしています。

あおき:今日も地方から東京に来てくださった方も多かったので、恩返しじゃないですけど、逆に我々が地方に行って、直接お会いして感謝を伝えられたらいいなと思っております。

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