『地球外少年少女』前編「地球外からの使者」の舞台挨拶が開催。磯光雄監督や藤原夏海、和氣あず未らメインキャスト登壇

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TVアニメ「電脳コイル」で<2007年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞><第29回日本SF大賞受賞作品>など数多くの賞を受賞した磯光雄が15年ぶりに原作・脚本・監督を務めるオリジナルアニメ『地球外少年少女』。
前編「地球外からの使者」がついに上映開始となり、1月28日(金)に、新宿ピカデリーにて初日舞台挨拶が開催された。本作を手掛けた磯監督をはじめ4名のメインキャスト陣が登壇。初日を迎えた喜びを語った。

■オリジナルアニメ『地球外少年少女』前編 初日舞台挨拶 オフィシャルレポート
TVアニメ「電脳コイル」で数多くの賞を受賞した磯光雄が15年ぶりに原作・脚本・監督を務めるオリジナルアニメ『地球外少年少女』。1月28日(金)より、前編「地球外からの使者」がついに上映開始となり、新宿ピカデリーにて初日舞台挨拶が開催されました。本作を手掛けた磯光雄監督をはじめ、藤原夏海さん(相模登矢役)、和氣あず未さん(七瀬・Б・心葉役)、小野賢章さん(筑波大洋役)、赤﨑千夏さん(美笹美衣奈役)ら豪華メインキャスト陣が登壇し、集まったファンの前でトークを行いました。

磯光雄監督

オリジナルアニメ『地球外少年少女』は、2045年を舞台に、“宇宙とAI”をテーマに描かれた作品。まずは監督に、本作を手掛けることになったきっかけを尋ねると、プロデューサーと呑んでいた当時の様子を振り返り、「これから宇宙が流行り始めるという話は聞いていたので、宇宙ものをやりたいねと話していました。普通の宇宙もののアニメが少なかったので、“じゃあ、俺たちが作っちゃおうか”と話したのが最初のきっかけです。」と語りました。
また、完成された映像の感想をキャスト陣に伺うと、藤原さんが元気よく「“あんしん”に行きたい!」と答え、会場が和やかなムードに。作中に登場する日本製の商業宇宙ステーション「あんしん」に行きたくてうずうずしている、と感想を語りました。藤原さんの発言を受けて、和氣さんも「宇宙への夢が広がって、監督ありがとう!」と元気に答え、続いて小野さんが「ワクワクが止まらなーい!」、赤﨑さんは「世界平和~!」とテンポ良く答え、周りから笑いがこぼれました。赤﨑さんは「(宇宙と月で)育ってきた環境の違う子供たちが、手を取りあっていく姿が素晴らしいなと思いました。」と物語の印象を語りました。

藤原さん

和氣さん

小野さん

最初のトークコーナー「教えて磯監督」では、作品をより深く知るために、キャスト陣より磯監督に質問を行うことに。赤﨑さんから「最初に誕生したキャラクターは?当初の想定から全く違う性格や見た目になったキャラは?」との質問があり、磯監督は、「最初に思いついたのは、やはり主人公の登矢です。少し暗い顔をした男の子で、キャラクターデザインの吉田健一くんや、周りからも“難しいキャラクター”だと言われ続けました。自分がモデルなので、“そんなに自分は難しいかな?”と思いました。」と苦笑い。そして、「想定から違ってきたキャラクターは、やはり美衣奈です。」と赤﨑さんが演じる宇宙(そら)チューバーの美衣奈を挙げ、「うっすらとしたイメージはありましたが、キャラクターデザインの吉田くんに任せました。キャピキャピした性格で、オシャレな雰囲気になったところで、赤﨑さんが想定外の声を次々と与えてくれました。台本と違う台詞もあって……」と笑いながら答えると、赤﨑さんが「確かに自由にやらせていただいた記憶はありますが……」と戸惑いつつ答える場面もあり、「とても面白いキャラクターになっているので、ぜひご期待ください。」と監督が魅力溢れるキャラクターの印象を語りました。

続いて、「私の2045年」というトークテーマに移り、作品にあわせて、今から23年後の2045年に、監督とキャスト陣がどんな暮らしをしているか予測してもらうことに。
「トランスヒューマンになって月面でリテークをしている」と答えた監督は、「普通、監督は絵コンテをチェックしたら人に任せる方が多いのですが、私はかなりのカットを自分で撮影しています。直したいところを自分でやっているので大変なことになる。そんな苦労が詰まった作品です。」と前置きした上で、「トランスヒューマンは、新しい用語ですが、昔でいうところの“サイボーグ”のようなもの。頭で思い浮かべただけで、リテークが瞬時に撮影できたらいいなと思いました。Twitterも頭で書くことができたら便利だなと考えたのですが、言えないことまでつぶやいてしまいそうなので……ほどほどがいいですね(笑)。」と未来を予測しました。ほかにも「宇宙のスポーツにハマる」(藤原さん)、「ちゃんとおじさん」(小野さん)といったユニークな回答が多く、小野さんは回答に対して、「23年後と考えると普通におじさんなんですよね。毎日ラーメンを食べるくらいラーメンが大好きなので、高血圧になっていそう(笑)」と現実味溢れる未来予測を語りました。

赤﨑さん

和氣さんは2045年は「動かない」とズバリ回答。「椅子のようなものに座っているだけで、着替えも移動も全て自動になったら……と憧れてしまいます。怠惰ですね。」と語ると一同も感心。また、赤﨑さんは、「VR空間でアフレコができるようになり、南の島に移住している」と回答。「声優にとってのテレワークのようなもの。アフレコは1つの空間に集まって皆で呼吸をあわせるものですが、VR空間で同じことができるならいいなと妄想しました。」と語ると「夢が広がる」と声優陣からも賛同の声が。コロナ禍で同時収録が難しかった本作のアフレコ現場を振り返り、藤原さんも、「こうして、この場で皆さんと集まることができてとても嬉しいですね。」と感想を語り、赤﨑さんが「一緒に集まって収録したら、また違う表現になっていたかもしれません。でも、別々に録ったことで生まれた表現もあると思います。」と思いを明かしました。監督は、「そんな状況下なのに、とても自然で違和感のない表現ができている。」と本作の声優陣の演技を絶賛する場面もありました。

大盛り上がりとなった舞台挨拶はあっという間に終演の時間に。最後に、登壇者一人一人よりメッセージが贈られ、イベントは幕を閉じました。

藤原さん「宇宙に好奇心はあったのですが、この作品に触れることでさらに好奇心が増した感じがします。宇宙について興味が沸くきっかけになれれば嬉しいです。磯監督の描く世界観がとても楽しいので、まずは前編を全力で楽しんでください。」

和氣さん「映像を観た時に、宇宙の綺麗さに感動したので、皆様も楽しみに観ていただきたいです。ぜひ、考察してみたり、感想も聞かせていただけたらと思っています。」

小野さん「完成した映像を観て、ワクワクしたのと同時に、妙にリアルに感じました。近い未来にこういう世界があるのではないかと思わせてくれる作品です。大画面で感じていただけたらと思います。」

赤﨑さん「色々なスタッフやキャストの想いがたくさん詰まった作品です。それを劇場でぜひ受け止めていただきたいです。お楽しみに!」

磯監督「映画館の大画面と音響で聴くと、迫力が全く違うので、ぜひ大画面でお楽しみください。ぎっしりと情報を詰め込んでいて、何度観ても面白いように作っています。大画面で観て、その後、配信などでも繰り返し観ていただきたいです。」

オリジナルアニメ『地球外少年少女』は、前編が絶賛上映中、2月11日(金)より後編が新宿ピカデリー他にて2週限定劇場上映となります。劇場公開限定版Blu-ray&DVDは、2月11日(金)に発売、Netflixにて世界同時配信中!

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©MITSUO ISO/avex pictures・地球外少年少女製作委員会