『うちの会社の小さい先輩の話』立花日菜さん、新祐樹さんインタビュー 天然だけど小悪魔な詩織里先輩に注目

TVアニメ

7月1日より放送がスタートするTVアニメ『うちの会社の小さい先輩の話』。本作はは、竹書房「ストーリアダッシュ」にて連載中の斎創による同名漫画を原作としたTVアニメ。後輩想いでどこか天然な“小さくてかわいい”先輩・片瀬詩織里と、彼女いない歴=年齢の恋に奥手な後輩社員・篠崎拓馬を中心にした“お砂糖系オフィスラブコメ”だ。

今回は、片瀬詩織里役の立花日菜さん、篠崎拓馬役の新祐樹さんへのインタビューを実施。作品やキャラクターの注目ポイントを伺った。

ピュアな2人だからこそ成り立つストーリー

――本日はよろしくお願いします。まず、本作への出演が決まった際の心境から教えていただけますか。

新さん:オーディションを受けるタイミングで原作を読ませていただいて、篠崎の後輩気質なところがとても自然体に感じられて、ぜひ演じたいと思っていたんです。役が決まったきは素直に嬉しかったですし、しおり先輩との掛け合いをしていく上で、篠崎のどんな表情を見せていけるのか、自分自身も楽しみにしていました。

立花さん:私は、今まで大人や先輩、お姉ちゃんといった年上の役をいただくことは少なかったので、「私にできるのかな」というちょっとした不安もあり、驚きもありました。

――あらためて、お二人が演じるキャラクターの印象も教えてもらえますか。

新さん:僕自身、学生時代は部活動もやってきましたが、先輩然としたことはあまり得意ではなかったんです。その先輩にかわいがられるほうが性に合っているというか。今も先輩声優の方々のお世話になっていますし。
後輩気質とは自分でも思っていたので、篠崎のような新入社員には共感できる点も多いです。だからこそ、自然に演じることができたのかな、という印象ですね。

――篠崎の、後輩キャラとしての魅力はどこにあると思いますか?

新さん:篠崎って、かわいいなと思うところだらけですよね。詩織里先輩がちょっと意地悪なことを言っても、全部受け入れてしまうんです。まずは否定せず、「先輩が言うなら」と受け入れるのは魅力的な部分だと思います。

――一方の立花さんは、詩織里先輩に対する印象はどうでした?

立花さん:私も下っ端気質ではあるんですけど、詩織里さんからすると篠崎さんは初めての社内での後輩なわけで、「先輩として引っ張っていくんだ」と意気込む感覚もちょっと分かるんです。
学校でも、後輩は自然とできるじゃないですか。そんなときは確かに私も「頑張って先輩っぽくしよう」と頑張っていたなと思い出しました。

――オーディションの段階では、どのようにキャラクターにアプローチをかけていきましたか?

新さん:僕は原作を読んだ第一印象が、詩織里先輩が素敵な作品だと感じたんです。視聴者の方はきっと篠崎の目線でこの作品を楽しむと思ったので、誰でも感情移入して詩織里先輩の魅力を感じ取れるよう、あまりキャラクター性を持たせすぎないように意識しました。
篠崎はすごく真面目で、情熱を持った人物ではあるんですけど、あまり行き過ぎないように。行き過ぎるのはモノローグだけにしたり、テンションが上がりすぎず、下がりすぎずのバランスを大事にしようと考えていました。

――立花さんはいかがでしたか?

立花さん:詩織里さんの表情ひとつひとつがこの作品の魅力のだと思ったので、それをそのまま伝えられるように、絵に寄せた演技をしようと意識しました。
だから、オーディションの時は漫画のイラストを自分で切って、紙に貼って、顔を見ながら収録しました。

――それは他の作品のオーディションでもやることなんですか?

立花さん:他の作品ではやらないですね。絵を見ないと想像できないのは、本来演技をする上でよくないことでもあるので。
なるべく自分の頭の中でイメージして演技をすることが多いですけど、この作品は絵力がすごく強く、それに負けないくらいの演技をしようと、目でも意識できるように試してみました。

――お二人は作中で会話をする場面も多いと思いますが、お互いのキャラクターについてはどのように見ていますか?

新さん:詩織里先輩はギャップ萌えをいろいろな場面で体現していますよね。大人の女性としての余裕を見せたと思ったら、子供っぽいところを見せる瞬間もあるし。

立花さん:ちょっと天然なところもあったり(笑)

新さん:だいぶ天然ですよね(笑)。だけど不思議なもので、天然なところもありつつ、小悪魔な一面もあるんです。自分のすることがご褒美になるって、自覚してるんですよ。

立花さん:でも、篠崎さんが男らしい姿を見せるとドギマギしちゃったり…。2人ともすごくピュアですよね。

新さん:ピュアな2人だからこそ成り立っているストーリーだと思います。

――立花さんから見た篠崎はどんなキャラクターですか?

立花さん:篠崎さんはかわいい…(笑)。詩織里さんはちょっとむっつりな一面があって、それを受け入れているところがかわいいなって。冷静に考えたら結構際どい会話や行動もあるんですけど、好きだからなのか、自分の先輩だからなのか、真っ直ぐ受け入れてくれるんです。
あと、モノローグで心の声が入るんですけど、欲望に忠実なところも面白いです(笑)。少年らしさがあるのが、またかわいいですよね。

新さん:篠崎的には、先輩のことは好きではあるけど、それが恋愛としてかどうかはまだ分かっていない段階なんだと思います。わからないからこそ、モノローグにちょっと思春期なセリフが入っているのかもしれません。

「こんな先輩であれば最高だな」と想像しつつ見ていただけたら

――実際の映像を見ての感想はいかがでしたか?

立花さん:キャラクターのかわいさはもちろん、劇伴もすごく作品にあっていると思いました。子供っぽすぎず、シリアスすぎず、この作品に流れる日常に沿った音楽ばかりで、とても落ち着くんです。まだ全話を見たわけではないので、これからどんな音楽が流れるんだろうとワクワクしています。
キャラクターの動き方も、原作のイメージ通りでビックリしました。セクシーなときもあれば、ぴょこぴょこ動いてかわいいときもあって、たくさんの楽しみが詰まっているアニメだと思います。

新さん:動きがあるって、やっぱりいいですよね。原作でイメージしていたものが、そのままアニメーションとして見れたので、感動が第一にありました。篠崎のツッコミだったり、詩織里先輩の小悪魔なところだったり、僕たちのお芝居がどう組み合っていくのか、今から楽しみです。

――本作はオフィスラブコメというジャンルですが、学園内で起こるラブコメ作品との違いを感じることはありましたか?

新さん:会社の中での出来事となると、やっぱり独特なんだろうなと感じました。普通の人から見たら「イチャイチャしすぎじゃない?」と思うことも、仕事の流れでとなると、また違った見え方になると思うんです。

立花さん:私はそもそも、ラブコメ作品に出演したことがあまりなかったので、まずは大人っぽさ、会社員らしさをしっかり出せるように演技しました。仕事中とプライベートの切り替えができる女性ですね。
あとは、篠崎さんに対して言ってるけど、視聴者の方に言っているようなセリフもあるんです。「明日も頑張りましょう」みたいな。それは篠崎さんを飛び越えて、全国の会社員の方の励ましになるように、とは意識しました。こんな台詞があるのも、会社が舞台の作品ならではかもしれません。

――ちなみに、キャラクターデザインを見ての印象はなにかありましたか?

新さん:原作のしおり先輩の表情は、斎創先生の絵でなければ伝わり方、見え方が違うんだろうなと感じました。妖艶のところはしっかり妖艶、でもデフォルメされたところがめちゃくちゃかわいくて、そのバランスがすごいですね。
特に目の表現がすごくて、溶けたような笑顔の中に、時折ドキッとさせる瞬間があるんです。

立花さん:デフォルメのキャラクターは特にかわいいですよね。だけど詩織里さんはかわいいの一言で収まらない魅力もあって、安心感や包容力のある絵の力はさすがだと思います。

――篠崎は入社1年目という設定ですが、お二人は声優業界1年目の思い出はありますか?

新さん:印象深いのは、海外のアニメのお仕事をいただいたときのことです。主人公の役だったのですが、当時のディレクターさんが業界三本指に入るくらい怖い人だよとマネージャーとか先輩から聞いて、すごくビクビクしていたのを覚えています。
僕自身まだまだ未熟で、そのディレクターさんにはいろいろと指摘していただくこともありました。それでも下を向かずに挑戦を続けたら、最後には「良くなったよ」と声をかけてくださったのは嬉しかったですね。

立花さん:私の1年目はお仕事がなにもないところからのスタートでした。同期の人がお仕事をもらっていく中、私は練習もオーディションもすごく怖い気持ちで通っていたのを覚えています。でも、1年目の後半にゲームのキャラクターのオーディションに合格できて、それからは物の見方もガラッと変わりました。厳しい指摘をする方も、私のことを思ってくれていたんだと分かってきて、実はとても恵まれた1年目だったのかもと今では思っています。

――それでは、物語の序盤の見どころも教えてもらえますか。

新さん:序盤から篠崎と詩織里先輩の独特な空気感は、すぐに伝わると思うんです。なんとも言えない甘酸っぱい空気、でも学園での甘酸っぱさともちょっと違う、社会人ならではの関係性が見どころです。
絶妙な先輩後輩の関係、かつ男女の関係でもある絶妙なバランスは、焦らされるような、むずかゆいような…。それがほのぼのと描かれているので、「こんな会社があったらいいな」「こんな先輩であれば最高だな」と想像しつつ見ていただけたらと思います。

立花さん:癒されたい人には絶対に見て欲しい作品だなと思います。ちょっとセクシーな回想も入りつつ、優しい、柔らかい、癒される和やかな雰囲気が最後まで続いていきます。ぜひ日本中の会社員の方に見てほしい作品です(笑)。日本中に篠崎さんと詩織里さんのような同僚が入れば、きっと幸せなオフィス生活が待っているのではないかなと思います。

放送情報

7月1日(土)より
テレビ朝日系全国24局ネット“NUMAnimation”枠ほかにてTVアニメ放送開始

テレビ朝日系全国24局ネット
“NUMAnimation”枠 7月1日(土)より毎週土曜 深夜1時30分〜
BS朝日 7月8日(土)より毎週土曜 深夜1時00分〜
AT-X 7月2日(日)より毎週日曜 夜10時時30分〜
リピート放送:7月6日(木)より毎週木曜 深夜4時30分〜、7月9日より毎週日曜 朝7時30分〜

ABEMA/DMM TVにて地上波同時先行配信
7月1日(土)より毎週土曜 深夜1:30〜

dアニメストアにて2次先行配信
7月4日(火)より毎週火曜 深夜1:30〜

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©斎創・竹書房/「うちの会社の小さい先輩の話」製作委員会