6月25日(日)、アミューズの第45期定時株主総会が開催された。今年はアミューズ本社(山梨県)と東京会場(東京都・高田馬場)の2か所で行い、両会場を中継でつなぎ、インターネットでの視聴も可能なハイブリッド形式で開催した。
<以下、オフィシャルレポート>
株主総会後に本社内ホールにて実施された株主限定イベントには、アミューズが培ってきた“モノづくり”の土壌から生まれた、ジャンルレスに活躍する次世代のアーティストたちが出演。注目若手声優の前田佳織里とシンガーソングライターの由薫によるSPECIAL LIVE、そしてアミューズが手掛けるイヤードラマ配信サービス「NUMA」から、オリジナルの朗読劇を俳優の村川絵梨と橋本淳がお届けした。
イベントの司会進行はアミューズ所属のアナウンサー荘口彰久が務め、山梨本社と東京会場およびインターネット中継でご覧の株主の皆様へご挨拶。この日登場するアーティストとイヤードラマ「NUMA」の朗読劇のオフショットを交えた紹介VTRが終わると、「では、さっそくこの方からご登場いただきましょう」という呼び込みでイベントがいよいよスタート。
トップバッターを務めるのは、ゲーム・アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』(ナイスネイチャ役)や『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(桜坂しずく役)など人気コンテンツで主要キャストを務め、現在、放送中のアニメ『青のオーケストラ』(米沢千佳役)にも出演中で、2023年3月には、デビューEP『未完成STAR』をリリースし、オリコン週間アルバムランキングで10位を獲得するなどの飛躍をみせている前田佳織里。「いつもアミューズを応援してくださっている皆さまありがとうございます!」とアーティストデビューとなった楽曲、TVアニメ『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』オープニング主題歌「光ったコインが示す方」を小さな身体から溢れるパワフルな歌声で披露すると、自然と手拍子が沸き起こる。続いて、春の歌を作りたいと前田自身がオーダーして作ったという「花香リ春薫ル」をカラフルな花びらが舞う映像の前で、皆さんの応援ソングになっていけたらという想いを込めて披露した。
その後のトークでは、自身が動画配信しているゲーム実況で良い意味で攻撃的になってしまうことからファンの皆さんが名付けてくれた自身のニックネームが「アミューズの狂犬」であることを話し、通名やキャッチコピーを付ける役になりがちだと語った。さらに、事前にこの日参加するアーティストたちに書いてもらったアンケートの中からピックアップして紹介。“アミューズの社風にキャッチコピーを付けるとしたら?“という質問に3つもの回答をしたという前田。アミューズに所属して感じたホーム感から「実家のような安心感」、変わりゆく時代の中で常に新しいことをやっていこうという前向きな会社であることから「世界に届く挑戦状」、そして3つ目の常に挑戦者でありたいという印象と自身の想いも込めて考えたという「守るな。攻めろ」というキャッチコピーでは、荘口から「声優さんらしく、心震わせるように言ってみていただけますか?」というリクエストが。「ここでですか?」と戸惑いつつも、熱く力強いセリフ口調で披露し会場を沸かせた。
続いての登場は、沖縄生まれで幼少期をアメリカやスイスで過ごし、2023年2月にドラマ『星降る夜に』で主題歌「星月夜」を担当、リリース後3か月経たずにサブスク総再生回数が5,000万回を突破、さらに今年の10月には東名阪の3か所で『2nd LIVE TOUR 2023』の開催も控えているなど、勢いを増している次世代のシンガーソングライター由薫。
由薫がギターとキーボードというシンプルな編成で登場し、プロジェクションを使ったミュージックビデオを彷彿とさせる演出で歌い出したのは「No Stars」、そのままスタンドからマイクを外し手に持つと、1曲目とはまた違うテイストで思わず身体を揺らしたくなる「Blueberry Pie」へと続いた。さらに「この1曲でたくさんの景色を見せていただいて、ちょうど昨日にミュージックビデオが1,000万回再生を突破したと聞いて、たくさんの方に聴いていただいているんだなと実感しています」と楽曲の紹介をして印象的なサウンドからはじまったのは「星月夜」。薄いブルーの照明の中でドラマチックなサウンドと相まって浮かび上がる由薫がしっとりと切なく歌いあげ、会場は広い澄んだ冬の空を下から見上げているかのような感覚に。最後は今後由薫のライブの定番になりそうな盛り上がり楽曲「gold」。会場からは自然と手拍子が起こり、この日だけのスペシャルなセットリストを披露した。
パフォーマンス後は、進行役のお手伝いとして荘口に加え前田も参加して由薫を挟んでの3人でのトーク。 “実際に会って驚いた、嬉しかった人は?”というアンケートについて「星月夜」が主題歌になっていたドラマ『星降る夜に』で主人公・雪宮鈴役を演じたアミューズ所属アーティストの吉高由里子が同楽曲をテレビで初披露する際に応援に来てくれたことを挙げ、オーラに溢れて本当に輝いていたこと、また、同じ事務所のアーティストとして初対面だったポルノグラフィティの新藤晴一のレギュラーラジオに出演した時に「Fish」の歌詞を褒めてもらったことや弾き語りをしたエピソードなどを披露した。ワンマンツアーを終えたばかりの由薫は、「(ファンの皆さんが)チケットを買ってライブを観に来てくれることに感動してステージの上で何度も涙がでそうになりました。ワンマンを経験して、ここからもっとたくさんの景色を見て、そこから繋がってくれる方の輪をもっと広げていきたい」と意気込みを語った。
すると、荘口から「今までのお話を聞いて前田さん、完全に由薫さんのニックネームが思い浮かびましたよね?」との無茶ぶりが。「そんなフリありました?!」と戸惑いつつも、由薫には未知なる秘宝のように隠された魅力があるというところから「アミューズのオーパーツ」と命名し、会場は笑いに包まれた。
最後は、コロナ禍に社内の新規事業プロジェクト募集企画から実際にサービスとして形となり70以上の音声ドラマを配信しているイヤードラマ配信サービス「NUMA」で配信されているオリジナル作品『ぼちぼちいこか』を、株主限定イベントのための新たなキャスティングで朗読劇としてお届け。全盲の男女が出会い、愛を育んでいく日常を俳優の村川絵梨と橋本淳が演じた。音と声だけで表現する迫力の出産シーンから始まり、二人が初めて出会ったバス停での会話、京都に一緒に出掛けた時の初々しさ、喜び…。様々なシーンを、二人の俳優が声だけで生き生きと再現し、まるでその風景を目の前で見ているかのように広がる世界に、音だけで展開されていることをついつい忘れてしまうほどで、約20分の朗読劇が終わり暗転すると客席からは大きな拍手が沸き起こった。
今年の3月に初めて有観客での朗読劇を開催した「NUMA」。今後は、ここから生まれた数々のオリジナル作品が映像化・アニメ化・舞台化など媒体の枠や形を超えコンテンツの可能性を広げていく予定である。
すべてのパフォーマンスが終わると、荘口、前田、由薫、村川、橋本の全員がステージ上に並びトークを展開。村川、橋本に“今後5年、10年先の自身の目標”について質問すると、橋本は「来年でアミューズに所属して20年ぐらいになるので、国内で活躍することはもちろん、自身の演劇作品を海外に持って行ったり、海外作品へもアプローチしていきたい」と語った。約20年ぶりに株主総会の場所に立ったという村川は「健康に仕事を続けていたい」と宣言し笑いを誘い、続けて、「ブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』でミュージカルというものに改めて目覚めたので、色んな海外作品に出演できるように実力をつけていきたい」と今後について語った。
最後に司会進行を務めた荘口は本日の御礼とともに「アーティストやコンテンツに限らず、今後もアミューズはアーティスト、スタッフ一同、エンターテインメントを通して皆様に感動をお届けしていきたいと思っております。今後とも皆さまと共に歩むアミューズの新しい挑戦にどうぞご期待ください」と締めくくり、イベントは幕を閉じた。
【株式会社アミューズ 第45期定時株主総会】
日程:2023年6月25日(日)
場所:アミューズ本社(山梨県)、ベルサール高田馬場(東京都)
そのほか、インターネット中継もあり。
イベント
出演:前田佳織里 由薫 イヤードラマNUMA朗読劇(村川絵梨/橋本淳)
MC:荘口彰久
【SPECIAL LIVE SET LIST】
前田佳織里
M1 光ったコインが示す方
M2 花香リ春薫ル
由薫
M1 No Stars
M2 Blueberry Pie
M3 星月夜
M4 gold