浪川大輔さんによる朗読コンテンツ「愛の使者のために」最終話が配信。インタビューや収録レポマンガも公開に

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読広エンタテインメントは、男性声優による朗読コンテンツ「ハーレクイン キャストノベル」の第2作目「愛の使者のために」(全9話、著:エマ・ダーシー/訳:藤峰みちか)の最終話である第9話が2月3日に配信された。
朗読は浪川大輔さんが担当、イメージイラストには乙女ゲーム『BAD MEDICINE BLACK+WHITE』やマンガ『イクシオンサーガED』で支持されるマンガ家・双葉はづき氏が起用されている。

今回、浪川大輔さんによる収録直後のインタビューと、マンガ家・柚木美乃里氏による収録中の取材レポートマンガが公開された。なお、ハーレクインキャストノベルには本インタビューおよび収録レポートマンガは収録されていないので注意してほしい。

※以下、メーカー発表の情報をもとに記事を掲載しております。

浪川大輔インタビュー

――収録お疲れ様でした! いや、歯ごたえがある作品なのではないでしょうか。

浪川:歯ごたえどころか、本当に体力が必要です(笑)

――キャストノベルに出演されて、いかがでしたか?

浪川:今まで色々な作品やジャンルをやらせていただいてきましたが、小説を一冊読むというのは初めての経験です。やはり朗読ですので「熱量」の調節というか、強弱には気を遣いました。あんまり力を入れすぎると、聴いて下さる方が疲れてしまうかもしれない。そこにずっと気を遣いながら演じさせて頂きました。

登場人物もたくさん出てきますので、かなり、技量を試される作品というか(笑) でも、作品自体は日常的な、普遍的なテーマですので、その世界は非常に理解しやすかったです。なので、「どう聴こえるか」をちゃんと気にして演技することが出来ているのではないかと思っています。

――ハーレクイン作品は、女性向けジャンルの元祖的存在ですが、最初にお仕事の依頼を受けた時はどんなイメージをお持ちでしたか?

浪川:最初のイメージというのは、「ちょっと大人の恋愛もの」というものでした。難しいものだというイメージはありました。でも『愛の使者のために』は、子育てという一種普遍的なテーマの作品ですので、個人的にも共感できる部分がとても多かったです。この作品では、母親視点だけではなく、男性、父親視点の思いや見方なども多く取り上げられています。女性向けの作品ですが、「男ってこういう風に思っている」という部分。世の女性達に、格好悪いけれど、男ってこんなもんなんだよ、というものが、伝われば良いな、なんて思いながら演じました。

――男としては身につまされるようなエピソードも多いですね。

浪川:そうですね。女性が共感できる作品だとは思いますが、意外と男性にもいいなと(笑) 両方の視点が描かれているのは新鮮でした。

――今回のヒーロー「ジャック」とヒロイン「ニーナ」はどのような人物でしたか?

浪川:ヒーロー像というと、一般的なイメージとしては絶対的な力を持ってるとか、逆境に強いとか、そういうものがあります。ヒロインは、もちろん強いヒロインもいますが、やはり守られる存在だとか、そういったものです。
でも、今回の作品は、すごく「普通」なところから話が展開します。飛行機に乗って乗り込んできたり、大金を使って、というようなことはありません。でも、やり方がちょっと違うだけで、やっぱりヒーローは格好良いし、ヒロインも、魅力的な母親です。けっこうヘタレだったりわがままだったりしますけど(笑)

――キャストノベルでは、お一人でヒーローとヒロインの両方を演じなければなりません。

浪川:当然ながら両方のキャラクターを演じたわけですが、彼らにとって大切なプライドを大事に、他の人から見れば大したことはないのかもしれないことに悩んだり、一所懸命になったりする心を大切にしようと心がけました。『愛の使者のために』は、二人のそういう気持ちの行き来を描いた作品なので、是非その世界観にひたって、楽しんで聴いていただけると嬉しいですね。

――『愛の使者のために』は、作品内で主人公達の心境が大きく変化します。

浪川:最初は、ジャックもニーナも、お互いの誤解や思い込みもあって、ものすごいマイナスのイメージから話が始まります。聴いている方は、最初、辛いかもしれません(笑) まあジャックは最初から脳天気というか、ニーナのことが好きで好きでたまらないという感じなんですが、ニーナは違いますね。「女性はここまで思うんだな」とか「そこまで思い込まなくてもいいのに」とか。でも、彼女はそこまで追い詰められているし、真剣です。それに対してジャックはポジティブに相対していきます。

――ジャックは本当にポジティブな男ですね。

浪川:すごいですよね、だって知らないうちに自分の子供が産まれているんですよ。普通だったら、うろたえるどころじゃないですよね(笑) でも、ジャックは「よし!まかせろ!!」とがんばる。目の前に突きつけられたものに、予想外の事態に平然と、真正面から立ち向かっていく。他のハーレクイン作品とスタイルは違うかもしれませんが、やっぱりヒーローですよね。素直に格好良いなと思います。物語はとても沈んだ展開から始まりますが、是非、そこからの展開を聴いていただきたいなと思います。

――キャストノベルでは、主人公達以外にも、多くの登場人物をお一人で演じ分けなければなりません。

浪川:もちろん女性を演じることは普段なかなかないので難しいのですが、多くの役を演じることには問題はないです。
それよりも、台詞以外の地の文章が難しかったです。「今、誰の気持ちで話が進んでいるのか」という点を、自然に切り替えながら演じなければならないので、これは大変でした。いつのまにかジャックになり、ニーナになり、はたまた状況の説明になっていたりとするのですが、そこを明確に切り替えすぎると聴きづらくなってしまいます。ここをスムーズに展開させるのは新しい挑戦でした。
主人公達以外のキャラクターが、この作品では非常に重要です。ジャックとニーナが困難に直面したときに、大切な助言や手助けをしてくれる人々。作品のバランスとして、彼らは明るいキャラクターであるといいな、と思って演じました。特に、常にニーナに適切なアドバイスを贈るサリーは重要な人物です。あとは犬のスパイク。最初は人間だと思ったくらいです(笑) スパイクは犬ですが、完全に「ジャックの一味」ですよね(笑) ジャックの仕事の弟子達と一緒に子育てという難題に取り組みます。すごく良い意味でアホっぽくって大好きですね、こういう関係。
最終話では、なんと3歳になった二人の娘「シャーロット」も演じることになりました(笑) 二人の娘シャーロットと、その忠実な友スパイクの活躍にご期待下さい(笑)

――キャストノベルは、どのように楽しむと良い作品だと思いますか?

浪川:小説をゆっくり読みというのはとても素敵な過ごし方ですが、「小説を音声で読む」のであれば、何かをしながら聴く、というのも良いのではないかなと思っています。それこそ、編み物をしながらとか、お茶を飲みながらとか。聴いて下さる方には気楽に楽しんでもらえるものになっているのではないかと思います。また、音声で聴いてから紙の本を読んでもらうのも、その逆も、より作品を楽しんでもらえるのではないかなと。そういう相互関係のようなものができるといいですね。とても苦労した作品ですので(笑) 是非、多くの人に聴いていただきたいと思います。

取材レポートマンガ

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