『屍者の帝国』完成披露上映会に細谷佳正、村瀬歩、花澤香菜らが登壇。完成への喜びを語る

10月2日(金)より公開がスタートする、ノイタミナムービー第2弾「Project Itoh」の1作目『屍者の帝国』。本作の完成披露上映会が本日9月26日に開催され、メインキャストである細谷佳正さん(ジョン・H・ワトソン役)、村瀬歩さん(フライデー役)、花澤香菜さん(ハダリー役)、牧原亮太郎監督が登壇し、ここまでの道のりや作品に込めたメッセージなどを語った。

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細谷さん、村瀬さん、花澤さんの3人は、いずれもテープオーディションを経てキャスティングが決まったのこと。村瀬さんにとってフライデーは難しい役どころだったそうで、テープレコーディングのときから苦難の連続だったという。その一方で、かすかな息づかいまで映像に乗せる録音技術に驚いたそうで、それを実現したスタッフへの感謝の気持ちも述べていた。ちなみに村瀬さんは、EGOISTの主題歌についても絶賛。試写の際には、主題歌で思わず涙を流してしまったという。

細谷さんは以前、劇場アニメ『ハル』でも牧原監督と共に制作しており、再び牧原監督の作品に出演できたことを喜んでいた。また本作については、何回も見ることでセリフや演出の意図が分かるようになっていると、会場に訪れたファンに対してアピールした。

花澤さんは「Project Itoh」のCMなどでナレーションも務めているが、ナレーションを収録する時点では本作に出演することは決まっていなかったという。そのため、「関われたらいいな」とは常々思っていたとのこと。そんな花澤さんだが、普段はSF作品をあまり読まないそうで、今回の『屍者の帝国』についても、何度も突っ掛かりながら原作を読んだと話す。そして、そんな作品を1本の映画としてまとめたことに驚いている様子だった。

花澤さんの話を聞いた牧原監督は、実に2年前から脚本を制作し続けていたことを明かす。原作のすべてを映画で表現することは難しいため、何が一番大事かを突き詰めることが大切だった牧原監督。伊藤計劃氏が遺した序文とどう向き合うかなど、監督として悩み続けた道のりを語っていた。

その後もキャスト陣が監督に対して、映像やキャラクターについて気になる点を立て続けに質問したり、監督が観客席を撮影したりと、自由奔放な雰囲気でトークは進行、ファンも存分に楽しんでいる様子だった。

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『屍者の帝国』は、産業革命を経て活気づく19世紀末のロンドンを舞台にした作品。前世紀にフランケンシュタイン博士が開発したとされる「死体蘇生技術」により、“死者=屍者”を新たな労働力として活用するというサイバーパンクな都市設定。主人公は、シャーロック・ホームズの相棒となる以前、医学生のジョン・ワトソン。彼はある目的のために屍者・フライデーを伴い、世界各地で冒険譚を繰り広げる。本作は10月2日(金)より、TOHOシネマズ新宿ほか全国劇場にて公開予定だ。

公式サイト

(C)Project Itoh & Toh EnJoe / THE EMPIRE OF CORPSES