2023年春アニメで見る各放送局の勢力図…TOKYO MXは62作品、BS11は41作品を放送　注目は静岡・SBSテレビ？

TVアニメは3ヶ月に1度のペースで番組改編が行われ、そのたびに約50作品近くの新作が世に送り出される。2023年春も、BS11やTOKYO MXを中心にさまざまな新作、あるいは再放送のアニメが放送される予定だ。
では、各放送局ごとで放送作品数にどんな変化があるのか、前期と比較しながら、その勢力図を探っていく。

1 BS11は合計41作品を放送…前期から6本減
2 BS日テレは「アイドルマスターシンデレラガールズU149」など新作9本
3 TOKYO MXは合計62作品…「ゾイド -ZOIDS-」「新幹線変形ロボシンカリオンＺ」など再放送作品も充実
4 テレビ東京、TBS、フジテレビなど地上波は？
5 SBS（静岡放送）は深夜アニメ枠を「スーパーアニメ6区」に改称…前期から倍以上の新作放送

BS11は合計41作品を放送…前期から6本減

BS11は2023年初は41本のアニメ関連番組を放送する。「花とゆめ」(白泉社)で人気を博した『贄姫と獣の王』や、シリーズ累計200万部突破の『異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する』を始め、『山田くんとLv999の恋をする』『転生貴族の異世界冒険録』『異世界召喚は二度目です』などが予定されている。
また、アニソン番組『Anison Days』とポップカルチャーの最新情報をお届けする『アニゲー☆イレブン！』はゴールデンへ進出するなど、新たな動きも見られる。

その一方で、前期は47作品を放送していたので6本減という結果になっている。ショートアニメの『にじよんあにめーしょん』、15分アニメの『クールドジ男子』『徒然チルドレン』といった放送が終了し、30分編成のアニメが組み込まれたことも影響していそうだ。

BS日テレは「アイドルマスターシンデレラガールズU149」など新作9本

BS日テレは深夜アニメゾーンの「アニメにむちゅ～」において、新作9本を放送。「女神のカフェテラス」、「アリス・ギア・アイギス Expansion」「アイドルマスターシンデレラガールズU149」などがラインナップしている。また、「Re:STARS」はＢＳ日テレのみのテレビ放送となっている。
前期は8本の新作を放送していたBS日テレ、若干ながら新作の本数が増えた結果となった。

そのほか「陰の実力者になりたくて！」「その着せ替え人形は恋をする」「涼宮ハルヒの憂鬱」「ラブライブ！サンシャイン!!」の再放送も。「ラブライブ！サンシャイン!!」に関しては、月曜日から木曜日にかけて、集中的に放送する形になっている。

TOKYO MXは合計62作品…「ゾイド -ZOIDS-」「新幹線変形ロボシンカリオンＺ」など再放送作品も充実

TOKYO MXは新作、再放送合わせて合計62作品を放送する。もっとも多いのが水曜日の10作品で、それ以外の曜日も8～9作品を毎日放送する。
その内容を見てみると、「【推しの子】」「ワールドダイスター」「『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」といった新作を中心としながらも、「ゾイド -ZOIDS-」「新幹線変形ロボシンカリオンＺ」といった再放送作品も充実しているのが特徴。

また、2023年ならではの特徴として、『久保さんは僕を許さない』など新型コロナウイルスの影響で延期を余儀なくされたアニメがあらためて放送される点も挙げられる。

ちなみに前期は67本のアニメ関連番組を放送していた。しかし前述の通り新型コロナウイルスの影響で放送スケジュールに狂いが生まれているため、単純に「少なくなった」と言い切ることはできない。

テレビ東京、TBS、フジテレビなど地上波は？

テレビ東京は「絆のアリル」「異世界はスマートフォンとともに。2」「地獄楽」「東京ミュウミュウにゅ～♡」「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」「BIRDIE WING -Golf Girls’ Story-」「君は放課後インソムニア」と、深夜アニメだと7作品を新たに放送。
これに加えて新たな主人公を据えた「ポケットモンスター」も4月14日からスタートする。２６年続いたサトシとピカチュウの冒険に幕が下り、ここからどんな物語が描かれるのかにも注目が集まる。

TBSは“アニメイズム”枠にて「女神のカフェテラス」「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」「江戸前エルフの３作品を放送。
前期は「アルスの巨獣」「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん」「機動戦士ガンダム水星の魔女」の再放送だったため、新作3本は強化と言っていいだろう。

さらに日曜17時からは「機動戦士ガンダム水星の魔女」の新シーズンも放送される。1月～3月の日曜17時は「水星の魔女」までの間を繋ぐ形で「閃光のハサウェイ」などガンダム関連作品が放送されてきた。3ヶ月ぶりの新作で盛り上がりを見せそうだ。

そしてフジテレビは「＋Ultra」の新作はなし、「ノイタミナ」では『王様ランキング勇気の宝箱』の放送がスタートする。前期は「＋Ultra」で「大雪海のカイナ」、「ノイタミナ」で『うる星やつら』が放送されていた。
そのほか、「『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」の最速放送が行われることも忘れてはいけない。他のテレビ局より約1週間早く楽しめるのは大きな魅力だ。

そのほか、日曜朝の新作として「逃走中グレートミッション」の放送もスタート。同局のバラエティ番組「逃走中」をモチーフにしたアニメで、「ワンピース」とともに日曜の朝を盛り上げる。

テレビ朝日系列は土曜深夜にNUMAnimation、ANiMAZiNG!!!という深夜アニメ枠で、それぞれ『僕の心のヤバイやつ』『異世界召喚は二度目です』を放送。
前期は『ブルーロック』『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』を放送しており、本数としては変わらない。

SBS（静岡放送）は深夜アニメ枠を「スーパーアニメ6区」に改称…前期から倍以上の新作放送

2023年春、アニメに力を入れる放送局として、SBS（静岡放送）も挙げられる。SBS（静岡放送）は、2019年10月より「アニメ6区」と称して放送してきた深夜帯のアニメ番組放送枠を「スーパーアニメ6区」に改称。深夜アニメ放送をさらに充実させる方針を示した。

2023年冬は「サマータイムレンダ」「吸血鬼すぐ死ぬ2」「東京リベンジャーズ（聖夜決戦編）」の3作品にとどまったが、この春からは「ワールドダイスター」「マッシュル-MASHLE-」「【推しの子】」「アリス・ギア・アイギス Expansion」「異世界はスマートフォンとともに。2」「女神のカフェテラス」「山田くんとLv999の恋をする」と、倍以上の7作品を放送する。