『マクロスΔ』ワルキューレがシングル発売記念イベント&1stワクチンライブを関西で敢行。熱視線を送るファンにキラーチューンを連発

1.jpg

TVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』の戦術音楽ユニット・ワルキューレが関西にてシングル発売記念イベントと1stワクチンライブを立て続けに開催。いずれも初めての5人揃っての開催となり、ファンは充足感に満ちた表情でいずれのステージにも熱視線を注いでいた。
まずは8月13日に神戸ハーバーランド内スペースシアターにて、8月10日に発売されたばかりの2ndシングル「絶対零度θノヴァティック/破滅の純情」の発売を記念したイベント『ワクチンライブ直前!ワルキューレに“W”サインでエールを送ろう!』を開催。約1,000人もの来場者が、その記念すべき瞬間を共有しようと会場に集結した。

早速5人がステージに勢揃いすると、大歓声のなかイベントはスタート。発売されたばかりの本作を鈴木は「静かにアツく攻める」作品と分析。その中にも、「個人的にはフレイアからハヤテへの想いが込められているのかな?」と自らの想いを語る。一方東山は、奥行きの感覚にまでこだわったというMVの振付を深掘り。サビで登場する指でゼロを作るフリは、ワルキューレサイン(※作品内で登場する片手もしくは両手で作る“W”マーク)を作りながらさらにゼロをかたどる、という難易度の高さを明かした。
そのほか、楽曲や翌日から始まるツアーなど話は尽きなかったが、残念ながらトークコーナーはこれにてお開き。最後にひと言ずつファンへメッセージが送られた。

2.jpg
3.jpg

 

「たくさんの方々が、私たちの歌をいっぱい聴いてくださり、こうして会いに来てくださるのは本当にうれしいです」と西田が喜びを露わにすると、続けて東山が「今日偶然足を止めてくださった方もいらっしゃるのでは?」と初めてワルキューレの存在を知った観客への気遣いをみせ、キャラを連想させるようなナイスコンビネーションを披露。さらに安野は、スタッフへの感謝の言葉とともに「カラフルでキラキラした宝石みたいな曲を、ライブにしか出せない熱量で共有したい」との意気込みを語る。

そして鈴木は初ワンマンに際し、「ファンやスタッフの皆さんがワルキューレだけのために動いてくださることを大切に、Δ小隊のみんな・ワルキューレのみんなと一緒に、大好きなウィンダミア、そして大好きなハヤテのために一生懸命歌いたいです」と発し、ファンからは歓声が挙がっていた。
続けてJUNNAからも「皆さんの前に立つ機会が増えて、それをいつも楽しませてもらっています。明日から始まるツアーで気持ちを伝えられるよう、一つひとつを大切に頑張ります」との意気込みで締めたところで、5人は一旦降壇。

その後、メンバーとファンとのワルキューレサインの交換&お見送り会がスタート。ファンとワルキューレとが、次々とサインの交換を通じて交流していく。5人は各々の個性が光るサインをすべて受け止めてお返しし、一人ひとりと笑顔でコミュニケーションを取っていた。そこに男女問わず、果ては小さなお子さんまで様々なファンが存在することを実感できたのは、翌日のライブへの何よりの励みになったに違いない。

4.jpg
5.jpg
6.jpg
7.jpg
8.jpg

 

9.jpg
10.jpg

その翌日・8月14日には、いよいよZepp なんば大阪にて、こちらも5人勢揃いでは初となるライブ“SANKYO presents 『マクロスΔ』戦術音楽ユニット ワルキューレ 1st LIVE in Zepp Walkure Attack!”を開催。超満員・2,500人以上もの観客に埋め尽くされた会場は、酷暑の屋外を超えるアツさを誇っていた。
ライブは『マクロスΔ』のストーリーそのものをほうふつとさせるような流れでスタート。挨拶代わりに、“ワルキューレ”と言えばこの曲、「恋!ハレイション THE WAR」を披露。それぞれの自己紹介が終わるやいなや、畳み掛けるように3曲を熱唱。パワフルさや巧みなコーラスワークと様々な歌声を響かせる彼女たちだが、いずれも踊りながらにもかかわらずハーモニーが崩れないというのは、生で体感して驚嘆したポイントだった。

11.jpg
12.jpg
13.jpg
14.jpg

 

こうして最初に5人の総合力を見せつけたあとは、メンバーの個性際立つ楽曲がしばらく続く。このブロックで改めて強く再認識させられたのは、マキナとレイナのコンビネーションの良さだ。レイナの見せ場のはっきりした締まったフリに対し、マキナの気持ちあふれるダイナミックなフリのコントラストも、非常にバランスがいい。そのほかにも各メンバーのキュートなソロダンスや連動した振付も、序盤の見どころのひとつだった。

15.jpg
16.jpg
17.jpg
18.jpg
19.jpg
20.jpg

 

そして中盤では本編中の映像も交えつつ、それぞれのエピソードを現実の空間でさらに深掘りするかのような演出がなされる。それをワルキューレの歌声が、本編を観たときに受けた感情を、何倍にも増幅させてくれた。
特にここでファンの気持ちを鷲掴みにしたのは、カナメだろう。優しさの中にも芯を持つ歌声で、毅然と歌い上げる姿はあらゆる者の心を打ったはず。事実記者席においても、客席から鼻をすする音をたびたび耳にした。

21.jpg
22.jpg

 

かなりの曲数を、ほぼMCなしで一気にこなしたワルキューレ。ここで衣装チェンジのため一旦全員が降壇する。するとその隙をついてか、ウィンダミア王国が大阪を強襲。観客のヴァール化を防ぐため、再び登場したワルキューレは、キラーチューンを立て続けに5曲も披露していく。このクライマックスゾーンはとりわけ美雲のアクセル全開さが際立っており、パワフルなナンバーでの絶唱ぶりは会場の度肝を抜いていた。

5人の歌声で無事ヴァール発生率は低下したが、さらにそれを下げるためにラストに1曲、「ルンがピカッと光ったら」をコール・アンド・レスポンスを交えて歌うことに。タイトル通りまさしくルンがピカッとしたのか、ステージ上のフレイアは曲前のコール練習から終始笑顔。ほか4人も歌唱中笑顔を振りまいていたが、やはりこの曲における彼女の笑顔は別格だ。曲の終盤には、彼女の口から思わず「大阪めっちゃ好きやねーん!」とのシャウトも飛び出していた。

23.jpg
24.jpg

 

25.jpg
27.jpg

歌唱後5人は降壇したが、ファンからのアンコールの声は止まらない。それに応えて、ワルキューレがステージに再降臨。キャラではない、自身の言葉で語るトークパートがスタートする。実はこの日が人生初ライブだった西田の話に始まり、東山は物販から参加しているスタンディングのファンへ、感謝と気遣いをみせる。さらにJUNNAは自分が参加しなかった曲について「踊りたかった」とこぼしたところ、急遽アカペラをバックに踊ることに。また鈴木は、前日同様「私たちだけのためにペンライトを振ってくれてありがとう」と感謝の想いを伝えた。そして安野はやはり中盤でのヤマ場を挙げ、「アニメのシーンを再現できてうれしい」と感慨深そうな様子だった。
 そんなリーダーから、なんと9月28日にワルキューレの2ndアルバム『Walkure Trap!』の発売が発表! もちろんZeppなんば大阪は、歓喜の渦に巻き込まれた。アニメ本編で流れる挿入歌もたっぷり収録されるとのことで、早くも発売が待ち遠しい。

そして最後は、アンコールを受け1曲披露し、ライブを駆け抜けてきたことによる充足感が、5人の表情を明るくさせていた。歌い終わった5人は、会場の端から端まで感謝の気持ちを込めて手を振り、この日のワクチンライブは幕を下ろした。

26.jpg

前述のとおり、「マクロスΔ」の物語を感じられる構成となっていた今回のライブ。それを現実のものとして衝撃すら感じさせてくれたのは、この5人のパフォーマンス力やチームワークあればこそのはず。誰もがメイン・ハモリどちらも張れ、それぞれ違った魅力を生み出せるというのも強みのひとつであろう。
だが、ツアーはまだ始まったばかり。さらに2ndアルバムの発売も発表され、『マクロスΔ』自体もクライマックスへと一直線。まだまだ止まらないワルキューレの活躍が、私たちのルンもピカッと光らせてくれることだろう。

(Text by 須永兼次)

公式サイト

(C)2015 ビックウエスト/マクロスデルタ製作委員会