TVアニメ『対魔導学園35試験小隊』のオリジナル・サウンドトラックが2016年1月27日に発売されることを受けて、本作の楽曲を手掛けるサウンドクリエイター・A-beeよりオフィシャルインタビューが到着した。
目次
- 1 A-beeオフィシャルインタビュー
- 1.0.0.1 ─アニメのサウンドトラックがBlu-rayの特典等になることが多い中、「作品として単体でリリースされることについてのお気持ちをお聞かせください。
- 1.0.0.2 ─ただアニメの劇伴というより作品として発展していくような…?
- 1.0.0.3 ─A-beeさんの名前を初めて知る方もアニメファンには多いと思うのですが、そういう方にアピールしたいポイントや聞き所がありますか?
- 1.0.0.4 ─劇伴という枠で考えられてないように感じます。
- 1.0.0.5 ─1クールアニメで40曲超という大ボリュームのサウンドトラックを作り上げたことについてどう思われていますか。
- 1.0.0.6 ─そんな49曲からA-beeさんセレクトによる7曲がiTunesから先行リリースしていますが、セレクトした7曲についてコメントを頂けますか。
- 1.0.0.7 ─アニメから入る方もA-beeさんの名前で買われる方も両方いると思うのですが、リスナーの皆さんへコメントをお願いします。
- 1.0.0.8 ─アニメからの人にA-beeさんをはじめ、電子音楽全般に興味を持つきっかけに?
- 1.0.0.9 ─そして電子音楽を用いたアニメ劇伴の開拓者に?
- 2 A-bee 【アービー】
A-beeオフィシャルインタビュー
─アニメのサウンドトラックがBlu-rayの特典等になることが多い中、「作品として単体でリリースされることについてのお気持ちをお聞かせください。
A-bee:凄くラッキーというか、とても良くしてもらって、こういう形で出せるのは、ホント感謝してます。アニメは1クールで終わってしまうんですけど、Blu-rayやDVDと同じように形として残っていくのでそれがどんどん一人歩きしていくとすごくいいなぁと思っていますね。アニメが終わっても聴いた人がどんどん広がっていって…。
─ただアニメの劇伴というより作品として発展していくような…?
A-bee:そうですね。劇判作品としても発展して欲しいですし、対魔導学園35試験小隊は自分のアルバムを作るような感覚で作っていったのでアニメファンだけでなくいろんな音楽リスナーの人にも聞いてもらえると嬉しいです。
─A-beeさんの名前を初めて知る方もアニメファンには多いと思うのですが、そういう方にアピールしたいポイントや聞き所がありますか?
A-bee:スピード感のあるアグレッシヴなシーンはより畳み掛けるように、グロいシーンでもよりハマるように意識して濃厚な世界観を自分なりに尖らせて作りました。極端に言うと良くも悪くも「やり過ぎてる」という感じなのでそれがフックになってくれれば。ジャカジャカしたノイズがうるさいなと思う人もいるかもしれないけど、流されて印象に残らないよりかはそのくらいのほうが僕らしくてちょうどいいかなと思っています。
─劇伴という枠で考えられてないように感じます。
A-bee:対魔導学園の世界観はもちろんイメージしつつ、僕にしか出来ない何かを出せればと、自分の作品のような感覚ですね。
─1クールアニメで40曲超という大ボリュームのサウンドトラックを作り上げたことについてどう思われていますか。
A-bee:同時期に他の劇伴もやっていたのもあり、はじめはもっとたくさんあった中から減らしてこの量だと聞いていたのでゾッとしていたのですが(笑)「どんどんやるぜ(笑)」という感じで前向きに楽しく作ることができました。とにかく音楽を作る事が好きなので。
暗いシーンだけでもいろんなパターンの暗い音楽を作らなきゃいけなかったので、方向性が同じような楽曲の中でもそれぞれ違う良さを出すようにしたり…勉強になりましたね。
─そんな49曲からA-beeさんセレクトによる7曲がiTunesから先行リリースしていますが、セレクトした7曲についてコメントを頂けますか。
A-bee:その7曲は僕が個人的に好きな、完璧ではないかもしれないけど自信を持って特に「いいものが出来た!」と押し出せる曲を選びました。この先行配信を聞けば僕の中における「対魔導学園35試験小隊」の世界観がわかってもらえると思います。
─アニメから入る方もA-beeさんの名前で買われる方も両方いると思うのですが、リスナーの皆さんへコメントをお願いします。
A-bee:今出来ることを出しきって、自分で聞き返したくなるような作品が出来たと思っているので少しずつでも広がっていろんな人に聞いてもらいたいと思っています。更にはアニメのファンの方が「電子音楽っていいなぁ」と思ってくれたら嬉しいですけどね。
─アニメからの人にA-beeさんをはじめ、電子音楽全般に興味を持つきっかけに?
A-bee:そうですね。それと、今回みたいな無機質な電子音って実はこういう世界観のあるアニメによく合うのではないかと思いました。オーケストラの劇伴もそれはそれで素晴らしいですけど、もっと新しい感じのスタイルとして、こういう音楽も広がっていけるのではないかと思っています。
─そして電子音楽を用いたアニメ劇伴の開拓者に?
A-bee:なれれば最高ですね。(笑)本当にそう思います。これからもっと劇伴をやっていきたいので、こういった電子音楽を気に入ってくれる人が増えてアニメのサウンドトラックの流れにちょっとでも影響を与えていけたら嬉しいです
A-bee 【アービー】
サウンドクリエイター/コンポーザー/DJ。
2007年、自身の名義でデビューアルバム『FLYING-GO-ROUND』をリリース。エレクトロニカ&ダンスミュージックを軸にジャンルの枠に収まらない幅広い独特な世界観と斬新な音世界を創り上げ、その中毒性のあるサウンドが一般リスナーのみならず音楽界やミュージシャンからも支持され、iTunesでは常にチャート上位を記録するようになる。
プロデュースやリミックス、楽曲提供などの外部制作では様々なジャンルのアーティストに何曲もの作品を提供。また、『シュウウエムラ』や『SK-II』『コカコーラ』といったTVCM音楽なども手がけている。その他にはアニメ『トライブクルクル』『ブレイブビーツ』の劇伴、「ラブライブ!」よりμ’s『もぎゅっと”love”で接近中!』ではアレンジと、クラブミュージックから劇伴、アニメソングまで幅広く手掛けており、様々な層から注目されているサウンドクリエイターの1人である。
A-bee名義アルバム作品
2007年『FLYING-GO-ROUND 』/2008年 『POLYPHONIC CITY』/2010年『CURRENTRIA』/2012年『SHIRO』/2014年『HIKARIST』 (その他、ミックスCDやリミックスCDなど)
5pb.Records (2016-01-27)