『ちえりとチェリー』『チェブラーシカ 動物園へ行く』東京国際映画祭の上映公式レポート。中村誠監督、高森奈津美がレッドカーペットに登場

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10月24日に第28回東京国際映画祭のパノラマ部門にて上映された人形アニメ「ちえりとチェリー」&「チェブラーシカ 動物園へ行く」。それに伴い、中村誠監督と、ちえり役を演じた高森奈津美さん、そして、チェブラーシカによる「新宿芸術天国 2015」のレッドカーペットへの参加と舞台挨拶が行われた。
ロシアの国民的キャラクターである「チェブラーシカ」の2010年劇場版作品を手がけた中村誠監督が、主要スタッフを再び集結させ、完成させた映画『ちえりとチェリー』。本作は、“いのちの大切さ”と想像力の可能性をテーマにした長編パペットアニメーションとなっており、短編作品『チェブラーシカ 動物園へ行く』と併映にて上映された。

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高森さん、出来立てホヤホヤのチェリーを抱きかかえて登場!

「本作をご覧くださって、ありがとうございました。『ちえりとチェリー』ちえり役の高森奈津美です。よろしくお願いします」と笑顔で挨拶した高森さん。手には、チェリーのぬいぐるみが!なんと、今日のために作られた、出来立てホヤホヤのチェリーなのだとか。この世にひとつしかないチェリーのぬいぐるみを、「あ、すみません、気が利かず……」と、報道カメラに一つ一つ丁寧に向ける高森さんに、会場から笑みがこぼれました。

その後、「『ちえりとチェリー』、『チェブラーシカ 動物園へ行く』の脚本・監督を務めました中村です。星野源さんじゃなくてすみませんでした」と『ちえりとチェリー』でチェリー役を演じた星野さんが来れないことをジョークにしながら監督が挨拶。そして一緒に登壇したチェブラーシカも会場に向けて、精一杯手を振りました。

同日に行なわれた「新宿芸術天国 2015」のレッドカーペットに参加したという二人。新宿にレッドカーペットが敷かれているという、普段見慣れない光景に、二人とも圧倒されたのだとか。「まさか、私の人生の中で、レッドカーペットをこの足で踏める日が来るとは、夢にも思っていませんでした(笑)。ちえり役として立てたことは、本当に嬉しかったです」と語った高森さん。

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一方、2010年にもチェブラーシカ劇場版作品で東京国際映画祭に招待されたという中村監督。当時「レッドカーペットを歩ける!」と思っていたのに、スタッフさんに「出演者の方が歩くので……」と言われ、残念ながら歩くことができなかったというエピソードを語った監督に、会場も驚いた様子。そんなこともあり、今回は念願のレッドカーペットを体験した監督は、「5 年越しに歩けたので感慨深いものがありました(笑)。いつも見慣れた新宿で、レッドカーペットの上に立ち、両サイドからたくさんの人に囲まれるというのは、スゴかったですね」とコメント。

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「チェブラーシカからの引退も考えた」という監督に対する、チェブラーシカの反応が可愛過ぎる

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今回どのような事がきっかけで2 本の作品を作ることになったのかを聞かれた中村監督。「チェブラーシカは、2010年に3本制作したのですが、正直言うと、それでもうチェブラーシカからは引退しようと……」と話した後、かなり下を向いて落ち込むチェブラーシカ。そんなチェブラーシカの姿に、観客も魅了されました。監督も、優しくチェブラーシカに「ごめんね」と謝りながら、続きのエピソードを語ってくれました。「次の人に任せた方がいいのかなって思っていた時、ロシアの動物園で、“チェブラーシカがワニをやる”っていうのを思いついちゃって」と監督。
そのアイデアをロシア・アニメーションの巨匠、ユーリ・ノルシュテインさんにお話したところ、普段無口な彼が、笑みをこぼしたので「これはイケる!」と思ったそう。その後、「チェブラーシカ」の原作者でもあるウスペンスキーさんからも評価され、作る事になったのだとか。しかし『チェブラーシカ』は、必然的にロシアのお客さんのことを考えながら作ろうという気持ちが強いという中村監督。「自分の動きを、ある程度制御していたようなところがあるのですが、もうちょっと自分なりのものを作ることができればと思い、完成したのが『ちえりとチェリー』です」と本作が生まれたエピソードを語ってくれました。

高森さん「2年間かけて心の準備ができた」

続いて、オファーを受けたときの感想を聞かれた高森さん。「この映画のアフレコでオファーを受けて……という経緯ではなく、私が本作に関わらせていただいたのは、4年前からなんです」と語ってくれました。

実は、パイロット版という、絵コンテに音声を入れるための音声ガイドの女性のキャラや、ほぼ試作品の女性キャラを全て演じるなど、通常は世に出ないものから本作に関わってきたという高森さん。それが今から 2 年程前に、「もしかしたらちえり役を高森さんにやってもらうかも」という話を聞きつけたときには、パイロット版の声優が起用されるという事例をあまり知らないため、「本当だろうか」と疑ったことも明かしました。「実際に、そのお話を聞いてから、アフレコするまで 2 年くらいかかったので、2 年間かけて本作への心の準備ができたと思います」と笑顔で語ってくれました。

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