『ハッピーシュガーライフ』花守ゆみり、花江夏樹、洲崎綾の鼎談インタビューが到着。7話以降は「キャラクターが抱く愛の形がよりはっきりと」

現在放送中のTVアニメ『ハッピーシュガーライフ』より、神戸あさひ役を務める花守ゆみりさん、三星太陽役を務める花江夏樹さん、飛騨しょうこ役をつとめる洲崎綾さん3名による鼎談の様子の一部が到着した。本作に込めた想いや、アフレコ中のほのぼのしたエピソードを語った内容となっている。全文を読みたい人は、公式サイトをチェックしてほしい。

花守ゆみり・花江夏樹・洲崎綾 インタビュー

── 『ハッピーシュガーライフ』への参加が決まった時の感想と、ご自身が演じるキャラクターについてどんな印象を持たれたかを教えてください。
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花守:私は高校時代から原作を読ませていただいていたので、アニメ化されると聞いて驚きました。動くさとうちゃんを見られるのは本当に嬉しく思いましたし、それに関われるなんて役得だなあと。さとうちゃんの「まっすぐな愛」や激しい言動をアニメで見せちゃっていいの!?という気持ちも、少しだけありましたけど(笑)。
私が演じる神戸あさひは、さとうちゃんとしおちゃんが送る「ハッピーシュガーライフ」とは真反対の、言ってみれば「アンハッピービターライフ」を送る男の子。さとうちゃんやしおちゃんとは対比されるキャラクターだという印象です。

花江: 僕は原作を知らなかったので、オーディションを受けるにあたり三星太陽が登場するシーンを原作でとりあえず読んだんです。それで、こいつ気持ち悪い奴だなあと……。

洲崎:ちょっと、言葉選んで!(笑)

花江:とにかく変態というか、色物枠みたいな感じのキャラクターという印象でした。ただ、オーディションに受かってから原作を1巻から全部読んでみたら、太陽だけじゃなくて登場人物全員が変な人だった(笑)。タイトルやかわいらしい女の子ふたりのビジュアルからは、こういう内容だと予想していなかったので、ヤバい作品に参加することになってしまったなと思いました。

それはさておき、演じる人によって全然違うものに仕上がる作品だなと感じたので、役が決まってすごく嬉しかったです。原作もとてもおもしろくて、読み始めたら止まらなくなる。いい作品に出させていただいて光栄です。

── ご自身の担当キャラクターを演じるにあたり、心がけていることはありますか?

花守 : あさひは可哀想な存在なんですけど、それでいて健気さがにじみ出るように心がけています。彼はけっこう匙加減が難しいんです。年齢が低いのか高いのかわからないところがあるし、視聴者の母性をくすぐる一方で、いじめてやりたいと思わせる存在でもある。だから、幸せになりたくて壁を乗り越えようと頑張ってはいるけど、視聴者に「この子、報われなさそう……」と思われるように演じようと。

それと、あさひは生い立ちのこともあって、大人というものを信用していません。私の想像ですが、あさひはきっと人と話す時に目を合わせない。でも、いざ誰かに視線を向ければ、その人が貫かれるほど鋭い。他人とは心の距離が遠くてボソボソしゃべるけど、いざ言葉を届けなきゃいけない時はちゃんと届く。そういった他人との絶妙な距離の取り方を意識するようにしています。

花江 : 太陽は一見して気持ち悪いキャラクターですが、そうなってしまったのは、バイト先の女店長から受けた仕打ちのせい。それがあってのしおちゃんに対する愛情です。だから、彼の気持ちの過程を考えながら演じればよいので、実はそんなに大変な役作りではありません。気持ち悪い一辺倒のキャラクターではないんですよ。

ただ、アフレコ時のディレクションではどうしても「もっと気持ち悪く!」「もっと大袈裟に!」って言われてしまいます(笑)。太陽の気持ち悪さを強く印象づけたいアニメ的な演出意図もわかるので、ここは難しいところですね。しかし、太陽にあれだけのトラウマを植え付ける女店長って相当なテクニシャンですよ(笑)。

洲崎: 私、原作の第1巻を読んだ時、しょうこはさとうのことが好きなんだと思っていて、そっちの線もあるのかなあと期待してたんですけど、普通の女の子でした(笑)。ただ、ぱっと見明るいキャラだし、ギャグっぽいシーンも担当しますけど、いわゆる「アニメっぽいキャラ」にはしたくなくて。セリフ自体ははっちゃけてるけど、生っぽいおしゃべりをちゃんとしているので、視聴者の方に「こういう子、リアルにいそうだな」と思ってもらえたらいいですね。

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── 本作のキャッチコピーは「彼女の愛は、甘くて痛い。」ですが、「甘い」と感じたシーンはありますか?
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花守 : 甘いというか、いけない気持ちを抱いてしまいそうになったシーンならありますよ。しおちゃんがさとうちゃんの帰りを待ちながら部屋をお掃除してるときに、はたきを振りながら「ぽんぽん、ぽんぽん、ぽんぽん」って言ってますよね。あそこが、もう!
洲崎:あれはかわいかった! 第 2 話だよね。

花守:ほんと……かわいいんですよ。そりゃ家に帰りたくなるよね。ふたりのお城にしおちゃんをずっと置いておきたくなるよねって。さとうちゃんの気持ちがとてもわかります。

── アフレコの際のエピソードなどがあれば教えてください。

花守 : 久野さんが時々現場にお菓子を持ってきて、香菜さんに「お菓子ありますよっ!」って言ってるのが、すごくかわいかったです。耳を澄ませながら観察してました。

花江:僕はゆみりちゃんに iPad をおすすめされて、買いましたよ。

花守:次のアフレコの時にもう持っててびっくりしました。

── 何に使うんですか?

花江:やっぱりそうですね、花守さんの出演作品をそれで調べます(笑)。

花守:それ絶対用途が違いますよ。台本チェックでしょ!

花江:はい(笑)。ゲームの台本とかを。立ってやることも多いので。小さいやつが便利なんです。

洲崎:私はさとうちゃんの叔母さん役・井上喜久子さんの隣なんですけど、喜久子さんってちょっと天然じゃないですか(笑)。こないだは「この作品って、キャラがみんな似てるよね?」って言われて。いや、似てるかなと(笑)。オンエアではこのあと叔母さん回というか喜久子さん回があるんですけど、これはもう、キャスト一同絶賛してましたのでお楽しみに。

── では視聴者の皆さまに、これから(第7話以降)の見どころなどメッセージをお願いします。

花守:7話以降は、それぞれのキャラクターが抱く愛の形がよりはっきりとしていきます。愛とは何かということを、より考えさせられます。視聴者の皆さんがそれを受け入れられるか、受け入れられないかは人それぞれだと思いますが、各キャラクターに魅せられるシーンが本当に多いので、ぜひ愛の形に注目して楽しんでもらいたいです。

花江 : さとうちゃんは毎回ギリギリなことをやっているので、そろそろ捕まるんじゃないでしょうか(笑)。物語はますます気になる展開になっていきますし、太陽もしおちゃんのために今までとは違った行動を起こすので、そこも含めて注目していただければと思います。

洲崎 : 実は私、原作は最新のものまでいただいてるんですけど、お芝居が予定調和にならないよう、アフレコごとにその分までしか読まないようにしてるんです。だから先日のアフレコは……すごく衝撃でした。
視聴者の皆さんには、しょうこのさとうに対するまっすぐな気持ちの行く末を一緒に見守ってもらいたいですね。今後の展開では、皆さんいろんな感情をお持ちになると思うんですけど、そこから目を背けないでほしいです。見ている人の気持ちが揺さぶられるこ
と自体に価値がある作品ですので。 私はこの脚本から、原作に対するスタッフさんたちの愛をすごく感じるんですよ。本当に丁寧に作っているし、わかりやすいし、メリハリもついている。素晴らしい脚本です。ですので、見ていて展開がつらくなることもあるかもしれませんが、ぜひ一緒に最後まで完走していただけると嬉しいです。

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(C)鍵空とみやき/SQUARE ENIX・ハッピーシュガーライフ製作委員会