『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』最終話放送直前上映イベントが開催。ファイルーズあい「徐倫の生きざまを見せられたことは人生で最大の誇り」

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アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」の最終話直前上映イベントが実施された。当日はテレビ放送に先駆け第36話~最終話第38話を上映。上映後にファイルーズあい、田村睦心、浪川大輔、梅原裕一郎など豪華キャストと鈴木健一総監督が登壇し、いよいよ最終話の放送を迎える本作への思いを熱く語った。

イベントレポート

第36話・第37話、そして最終話第38話を観終えたばかりの観客の盛大な拍手に迎えられ、空条徐倫役のファイルーズあい、エルメェス・コステロ役の田村睦心、ナルシソ・アナスイ役の浪川大輔、ウェザー・リポート役の梅原裕一郎、そして鈴木健一総監督が登場。先ずは作品完結への思いについて「疲れたねー…」と口火を切った鈴木。「でも無事に終わって良かった。役者さんもスタッフもみんな頑張って、目指した方向にいい感じのフィルムに仕上がった」としみじみ語る。

徐倫一行とプッチ神父との最終決戦についてファイルーズは「今までプッチと戦う時は1人で立ち向かう事が多かったんです。でも最終決戦は1人1人が力を合わせ信頼し合って立ち向かっていって、みんながバディのように感じられて、1人じゃないんだと勇気を貰えました」と振り返った。プッチのスタンド[メイド・イン・ヘブン]の能力により、時が加速する中でのバトルが繰り広げられた今回について鈴木は「原作をご存知の方も多いと思うので、どうやって”時の加速”をアニメで表現するか、(制作が)始まった当初から現場で『絶対このシーンは大変だ』と頭を悩ませていました。皆さんが驚くような映像を作りたいという思いで挑戦しました」と制作の苦労を明かした。

ファイルーズあい

すかさず田村が「プッチが速すぎで、これは勝てる気がしない」と感じたと完成したシーンを絶賛。また、この総力戦において「アナスイが頼もしかった」と感想があがるも、アナスイが承太郎に徐倫との結婚を許してもらおうとするタイミングがおかしいとキャスト陣より次々にツッコミが。演じる浪川は「『今じゃねえだろ!』と世界中が思っていると思う(笑)」と同意しながらも、「なんとかこの状況を乗り越えるために、自分を奮い立たせる覚悟というスイッチを押してほしいという気持ちがあったのだと思います」と自身の見解を述べた。徐倫と留置所で出逢ってからここまで行動を共にしてきたエルメェスについて田村は「彼女は自身の目的を果たせた状態だったので、その後は、いかに敵が凄いか、徐倫が成長したかということをリアクションで伝える立ち位置だった」と語ると、鈴木も「過去のシリーズでは(スターダストクルセイダースの)ポルナレフや(ファントムブラッドの)スピードワゴンもそうだった。代々受け継がれている役割ですよね」とうなずく。「そんな大切なポジションを任せていただけて光栄です」と笑顔を見せる田村。「アニメでは徐倫とエルメェスとフー・ファイターズ3人の原作にない描写が増えていて、いかに原作の雰囲気に寄せて表現するかを先輩の睦心さんや(伊瀬)茉莉也さんがリードしてくださっていました」とファイルーズも感謝を述べた。

浪川大輔

上映回時点で残念ながら既に退場してしまっているウェザー・リポートを演じた梅原は「皆に意志を託して、本日はいち視聴者として参加しています」とコメントし、会場の笑いを誘った。プッチと深い因縁のあるウェザーについて「報われない人生で、彼が世界を恨んでしまうのももっともだと思います。でも彼の死に際でのアナスイの『彼はこの数日幸福だった』という言葉はウェザーを演じている身としても本当にそうだなと思いました。自分が何者か知らないまま死んでいく辛さよりは、自分の過去をわかった上で人生を清算するつもりで徐倫に後を託せたのが良かった。生きた証を残せたのは大きかったと思います」と語った。

そして、最終話第38話についての話題へ。鈴木はクライマックスに向けてこだわったシーンや音楽に関するエピソードを語り、「原作にはない描写を加えるにあたり原作者である荒木飛呂彦先生の許可を得た」ととあるシーンの制作の裏話も飛び出し、会場を湧かせた。ファイルーズは「これまでの『ジョジョ』シリーズを通して観てきた身としては、今までのお話の最終決着なんだなと改めて実感し切ない気持ちになりました」と感想を述べた。

田村睦心

梅原裕一郎

イベント最後には観客へ向けそれぞれメッセージを述べた。

鈴木「今日は本当にありがとうございました。ジョースター家の戦いは一旦終わりましたが引き続きまた1から戻って是非観ていただけたらと思います!」梅原「ウェザー・リポートとして『ジョジョ』の世界で生きられた事を嬉しく思います。是非何度も観直して仲間たちの生き様を見届けていただけたら幸いです」浪川「ファイルーズさんを筆頭に監督・キャスト・スタッフの皆さんも愛情を持って作り上げた作品です。是非この先も、ストーンオーシャンをはじめ『ジョジョ』の世界は面白い・素晴らしい作品だということを言い続けて、応援していただけると嬉しいです」田村「私は中学生時代にストーンオーシャンの原作に出会いました。その後声優になり、エルメェスという役を任せていただいて嬉しく思います。改めて総監督のお話を聞いてアニメへの解像度も上がりましたし、また放送やNetflixで沢山観て新たな気づきを得たいと思いました。皆さんも是非沢山観ていただけると嬉しいです」そしてファイルーズは「『空条徐倫役です』と皆さんの前で言えることが本当に幸せです…」と話し、感極まり目頭を押さえる。
息を整えながら、「『ジョジョ』のおかげで辛いことも苦しいことも乗り越えてこられました。そんな人生の道しるべになった作品、大切なキャラクターに関わらせていただけたことは、感謝しかありません。『ジョジョ』を愛する全ての皆さんに徐倫の生きざまを見せられたことは、私の人生で最大の誇りになりました」と熱い思いを述べ、イベントを締めくくった。

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