「マガデミー賞2021」各部門賞の受賞キャラクター決定。主演男優賞に『ミステリと言う勿れ』久能整、主演女優賞に『暁のヨナ』ヨナ

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BookLiveは、業界初※1の”マンガのキャラクター”を讃えるマンガのアワード「マガデミー賞2021」において、各部門の受賞キャラクターを2022年3月16日に発表した。

「マガデミー賞2021」では、<主演男優賞>に『ミステリと言う勿れ』より久能 整さん、<主演女優賞>に『暁のヨナ』よりヨナさん、<助演男優賞>に『東京卍リベンジャーズ』より佐野 万次郎さん、<助演女優賞>に『ちはやふる』より若宮 詩暢さん、そして<審査員特別賞>に『ベルセルク』よりガッツさん、以上5名の受賞が決定した。

審査には、マンガ好きとして知られるケンドーコバヤシさんを特別審査員長として迎え、審査員には、三省堂書店でコミック売り場担当の書店員 近西良昌さん(海老名店)と虎澤佑紀さん(名古屋本店)、SHIBUYA TSUTAYA コミックフロア担当の岩元渉さんと山岸誉幸さん、そして、ブックライブの顔の見える書店員であり年間2000冊のマンガを読む“プロ”書店員すず木(「ブックライブ」ストア運営担当)と、少女マンガのエキスパートの書店員えい子(「ブックライブ」マーケティング担当)および当社の社員が参加した。

そして、各ノミネートキャラクターをそれぞれ「カリスマ性」「名言度」「勇気/感動を与えてくれた度」「現代とのマッチ度」など全7つの独自の観点から採点したうえで、点数評価だけでなくキャラクターの良さを議論し尽くし、受賞キャラクターを決定した。さらに今回、選ばれた受賞キャラクターには敬意を込めてマガデミー賞オリジナルのトロフィーされた。

【主演男優賞】久能 整 『ミステリと言う勿れ』小学館


<審査員コメント>
久能整(くのう ととのう)さんは「現代とのマッチ度」や、彼の独特な視点や発言から「名言度」が主に評価されました。

・子どもにキラキラネームをつけたがる妻に困っていると言う夫に対し、「(この国は名前の変遷が著しいので)僕よりあとの世代にキラキラネームと思えるものが出てくるのは当たり前」と言うなど、彼より上の世代の私からすると「そんな考え方ある?」と衝撃が走った。彼の視点や発言は、今の世相を反映しており、現代にマッチしている。

・“闘病”という言葉に対して、「勝とうと思えば勝てたのに、努力が足りずに負けたから死ぬんですか」「勝ち負けがあるとしたらお医者さんとか、医療です」と疑問を呈したシーンにハッとさせられた。一つの物事を多方面から分析して言語化する能力の高さを評価。また、多様性を重んじる現代にもマッチしている。

・(作中で本人が「友達も彼女もいない」と言っている通り、)あの性格だと友達も少ないだろうなと思うので、「カリスマ性」での加点は低いが、(「名言度」という観点で見ると、)語る節々に心迫るものがある。

【主演女優賞】ヨナ 『暁のヨナ』白泉社


<審査員コメント>
ヨナさんは、男女問わず多くの人々に「勇気/感動をあたえてくれた」存在として支持が集まりました。

・(当初は「守られる姫」だった)弱弱しい女の子が、仲間たちとの冒険で強く頼もしく成長していく様子に心打たれる。そんなヨナの姿を見て、背中を押してもらったひとも少なくはないだろう。女性の強さが描かれており、魅力的なキャラクターだ。

・(異性のキャラクターも多く登場するが)周囲の仲間たちとは固い信頼で結ばれており、共に困難を乗り越えようという意識が強く、周りを引っ張っていく力と、世の中を変える力がある。読んでいる側に勇気を与える。また、ヨナには幸せになって欲しいと応援してしまう、主人公としてのカリスマ性も抜群。

・箱入りのお嬢様だった彼女が、悲しみと逆境を乗り越え少しずつ逞しく成長していく姿に、「勇気/感動」をもらう。城を追われたヨナが、追手に殺されそうになる仲間(ハク)を守るため、かつて想い人に褒められた髪を自ら切って助けに向かうシーンが、(戦いへの覚悟を表していて)印象的。

【助演男優賞】佐野 万次郎 『東京卍リベンジャーズ』講談社


<審査員コメント>
“マイキー”の愛称で親しまれている佐野万次郎(さの まんじろう)さんは、彼の強さやリーダーシップから「カリスマ性」に特に大きな支持がありました。

・マイキーは実は経済効果ももたらしている。マイキーの愛車であるオートバイのバブが、実際にとてもよく売れているという話を聞いた。そういった点でもスゴイ。でも神社は集会に使う場所ではないので気を付けて。

・圧倒的なリーダーシップを発揮し、組織のトップとして振舞う姿は中学生とは思えない。皆がついていくのも納得のカリスマ性。

・主人公のタケミチよりも主人公らしい強さと魅力を兼ね備えている。名言の「ひよってるやついる? いねえよなぁ!!?」は(我々の世界にも影響を及ぼし)実際に Instagram を中心に若者の間で流行した。

【助演女優賞】若宮詩暢 『ちはやふる』講談社


<審査員コメント>
若宮詩暢(わかみや しのぶ)さんは、主人公・千早のライバルを演じ、存分に存在感を示しただけでな

く「カリスマ性」のあるライバルとして登場している点に賛同が集まりました。
・仲間思いの主人公・千早とは対照的に、孤高の天才。孤独感を抱えながらも一人で戦う芯の強さが、読者を惹きつける。

・ファッションがダサかったり、(体型が)ぽっちゃりになったりというエピソードから、人目を気にせず自分のスタイルで生きていく彼女の姿勢に、ボディポジティブ(※ありのままの自分の身体を愛そうというムーブメントのこと)の信念を感じた。現代にふさわしいと思った。

・彼女の魅力は(かわいい以上に)かっこいいところ。最新巻(※最終審査当時)の 47 巻で、クイーン戦で足に違和感を覚えながらも戦い抜いたところにクイーンとしてのカリスマ性を示した。

【審査員特別賞】ガッツ 『ベルセルク』白泉社


<審査員コメント>
審査員特別賞は審査員それぞれがイチオシのキャラクターをプレゼンし合い、決定いたしました。強く生きていくガッツさんの姿や作者の三浦建太郎先生の昨年の急逝を偲んで審査員特別賞を進呈いたします。

・『ベルセルク』という作品をいつまでも語り継いでいきたい。生まれたときから不遇なのに堪え忍んで前に進む彼を、今ここで推したい。今までありがとうという気持ちを伝えたい。

・ガッツは本当に幸せな時間を過ごした期間が短い人。(戦いによるトラウマで)幼児退行に陥った恋人が、長い年月を経てようやく回復したところで連載が終わってしまった。これからは 2 人で安らかに過ごして欲しい。

・他審査員のプレゼンで心が動かされた。この賞をきっかけに改めて『ベルセルク』という作品と、主人公のガッツを知ってもらい、多くの人に(作中のその後の彼を)応援して欲しい。

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