ClariS、初の全編生バンドによるライブを開催。「今年一番の最高の時間」

イベント

デビュー13年目を迎える二人組ユニットClariS。昨年はTHE FIRST TAKEに初出演し、代表曲「コネクト」と「ALIVE」を1発撮りで披露し話題をさらったことは記憶に新しいが、本日、昨日に続きClariSにとって約3年8か月ぶりとなるライブハウス公演「ClariS SPRING LIVE 2023〜Neo Sparkle〜」(@Zepp Haneda)が開催された。声出しが解禁された当公演は、全編初の生バンド演奏を取り入れ、迫力あるパフォーマンス、派手なLED演出も相まって、全編を通じて疾走感あふれる公演となった。Zepp Hanedaという羽田空港からのアクセスの利便性もあり、二日間で日本全国、隈なく47都道府県からのファンが来場し、ライブを待ちわびた全国のファンの熱気で満員御礼の会場は大いに盛り上がりを見せた。

ライブレポート

メンバーカラーのパステルピンク(クララ)とパステルグリーン(カレン)の2色のペンライトが会場を埋め尽くす中、バンドメンバーの演奏から先行してライブがスタート。ゴシックな白と黒のドレスに身を包んだメンバーが登場すると、大きな拍手の中、ClariSの2022年を代表する楽曲「ALIVE」から本編はスタート。大きな歓声と掛け声の中「ALIVE」の楽曲イメージを彷彿させる「青」と「白」を織り交ぜたLED演出がステージ上をド派手に彩り、バンドメンバーと息の合った伸びやかな歌声、ダンスパフォーマンスを披露するメンバー。数年前の仮面を付けて活動していたClariSでは想像もつかないほど、完成度の激しいステージパフォーマンスに、来場者のボルデージは1曲目からヒートアップしていく。

その後「again」「ユニゾン」とテンポ感のある生バンドと相性抜群の楽曲が続く。「ユニゾン」は、クララ、カレンともにステージの左右をダイナミックに移動し、ステージ前方に設置された“お立ち台”でファンを煽るなど、ライブハウスならではの演出により、観客との距離が一気に縮まり、大興奮した来場者からは心からの大きな拍手が贈られた。
「昨日に引き続き皆さんの歓声がすごくて嬉しいです。今日も気合をいれて、全編ClariSバンドでお届けします。最後まで盛り上がっていきましょう!」(カレン)とのMCを挟み、「border」を披露。タオルを振りまわし、ロックシンガーさながらの、さらに情熱的なパフォーマンスで、この日、会場外はあいにくの雨ということも忘れさせるほどの夏全開のステージングとなった。

その後は本日(5/7)の公演のみで披露となった「Neo moon」をエモーショナルに歌い上げ、照明、ペンライトともに会場が赤一色に染まるミステリアスは空間の中「シニカルサスペンス」を妖艶なダンスパフォーマンスとともに披露、「イヤモニをしていても、皆さんの歓声が聞こえてきて、みんなでライブを作っている感じがすごくうれしいです。」(クララ)との本日、声出しライブの開催が迎えられたことの喜びをかみしめながら、さらに本日のみ披露となった「Brave」「シグナル」と続く。ペンライト演出で、会場がパステルピンクとパステルグリーンの2色に染まる中、隣にそっと寄り添う応援ソング「Brave」を披露。
「シグナル」も含め、ここまでの疾走感溢れる見事なまでの曲構成は圧巻であった。また前半パートで、昨日の公演では披露していない楽曲を3曲披露するというところに、ファンを一番に考えるClariSの心使いも感じるセットリストとなった。
その後ClariS初期のシングル曲「nexus」(2011年発売 3rdシングル)では、デジタル・サウンドをバンドアレンジに見事に昇華し、ブルーや紫の照明が洗練された世界を作りあげ、さらにハートフルな雰囲気の中、中盤に差し掛かっていく。

ClariSバンドがインストルメンタルの演奏を披露する中、春、桜をイメージした「SPRING LIVE」を象徴するピンクのひらひら衣装で登場したメンバー。ここからは、”皆で作るLIVE”をコンセプトに、今年の冒頭に「皆が聴きたい楽曲を、ClariSが実際にライブ会場でランキング形式で披露します。」と謳い、オフィシャルHPにて応募投票された「ClariSong Ranking!!」のコーナーとなる。カップリング&アルバム曲のみを対象に投票された上位5曲を予告通りランキング順に披露。
5位にランクインした別れをテーマにした「with you」では、息の合ったシンクロダンスとともに歌い上げ、4位には和テイストがClariSの世界観と見事にマッチした、新しい恋を待ちわびる「恋待ちかぐや」、3位には春の失恋ソング「ひらひら ひらら」、2位にはキュートな片想いソング「Surely」がランクインする。別れ、片想いなど様々なタイプのラブソングがずらっとランクインしているのが印象的だ。

そして見事1位に輝いたのは、「ミントガム」(2013年発売 「reunion」C/W曲に収録)。POPで軽快なリズムと、透明感あるClariSの歌声が心地よい片想いソングを、お立ち台も使用しポジティヴに披露した。
「恋待ちかぐや」「ミントガム」は、今回の公演での初披露ともなった。

「初期の楽曲や初披露の楽曲がありましたが、楽しんでパフォーマン出来ました。皆さんありがとうございました!」(クララ)
「今回は皆さんに楽曲投票をしてもらったことで、一緒にライブを作りあげましたが、これからも皆さんと一緒にライブを作っていきたいです。」(カレン) とのファンへの最大限の感謝の気持ちを噛みしめた。そしてライブ終盤はClarSを代表する人気曲を畳みかける。「ヒトリゴト」「CLICK」「ナイショの話」と何回もライブで披露している人気曲ではあるが、生バンド演奏により、一味違ったグループ感で代表曲を届け本編が終了した。

鳴りやまないアンコールの拍手の中、メンバーはTシャツとデニムというカジュアルなスタイルで登場。
「君とまた手を繋ごう」「私とまた夢を見よう」というサビのリリックが象徴する、ファンへの感謝の想いを精一杯のパフォーマンスで届けた。
デニム衣装は、メンバー自身でペイント装飾し、ClariSのロゴやそれそれのメンバーへの愛にあふれたメッセージもデニムにペイントしたとのことで、デビュー13年めを迎え、さらに息の合ったパフォーマンスに磨きをかけるClariSらしいエピソードも紹介された。

「最近はClariSにとって初めてのことが増えて、いつも私たちを温かく見守っていくれる、ファンのみなさんに本当に感謝します。全編を通して終始笑顔のライブになりました。今年一番の最高の時間をありがとうございました!」(クララ)
「久しぶりのライブハウスいかがでしょうか?初めてClariSバンドの皆さんと演奏、音を浴びてる感覚がすごく気持ちよかったです。」(
カレン)と来場者への感謝の想いとともに当公演の感想を綴った。

アンコールラストは言わずと知れた代表曲「コネクト」を、キャノン砲が打ち上げる派手な演出とともに披露して、名残惜しい中ライブは終了した。
と、ここで、さらに鳴りやまない拍手が続く。昨日サプライスでWinkの人気曲「淋し熱帯魚」をカバーしたCencept EPの作品の発売と、急遽Music Videoが公開されたが、鳴りやまない拍手の中、黒のドレス姿で登場したClariSが再登場。ClariS初のダブルアンコールにより、新曲「淋しい熱帯魚」が披露された。

ClariS結成当初のコンセプトが「21世紀のWink」だったこともMCで伝えられ、オリジナルアーティストWinkへのリスペクトと愛に溢れるカバー曲を披露した。当楽曲は、カバー曲というコンセプトの元、クララ、カレンの立ち位置が逆という新鮮味と、きらびやかな電飾のついたドレスも含め、80年代テイスト満載の雰囲気で名残惜しい当公演は終了した。2日間わたり開催された「ClariS SPRING LIVE 2023〜Neo Sparkle〜」は、初の全編生バンドによるライブで、ClariSの世界観がさらに上書きされた一夜となった。

6/21(水)には新作Concept EP「淋しい熱帯魚」リリース、さらにイベント出演、秋のライブ開催、オフィシャルTikTokの開設と、話題が満載のClariS。13年目にして、さらにステージを駆け上がるClariSの今後の活躍からますます目が離せない。

5/7(日) ClariS SPRING LIVE 2023〜Neo Sparkle〜 @Zepp Haneda
<セットリスト>
1.ALIVE
2.again
3.ユニゾン
4.border
5. Neo moon  (※5/6(土)パラレルワープ)
6.シニカルサスペンス
7. Brave(※5/6(土)新世界ビーナス)
8.シグナル(※5/6(土)SHIORI)
9.nexus
10.with you
11.恋待かぐや
12.ひらひら ひらら
13.surely
14.ミントガム
15.ヒトリゴト
16.CLICK
17.ナイショの話
<ENCORE>
18.reunion
19.コネクト
<W-ENCORE>
20.淋しい熱帯魚