『ウマ娘』1周年を記念したスペシャルアニメが公開。散りばめられたトピックを振り返りつつ、次の未来を予想する

Web配信

2月22日に配信された「ぱかライブTV Vol.14 1st Anniversary Special!」で、『ウマ娘 プリティーダービー』の1周年を記念したスペシャルアニメが公開された。

本作は、キタサンブラックとサトノダイヤモンドがトレセン学園に入学する模様を描いた新作アニメ。『ウマ娘』の新作アニメは昨年の『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』以来1年ぶりのことだ。今回は7分間の映像から分かったことを振り返りつつ、いつか来るだろうと多くのファンが期待する”この続き”という点にも予想していきたい。

映像はキタサンブラック、サトノダイヤモンドのコンビがトレセン学園の入学式に臨むところからスタートする。『Season 2』でもこの2人は登場したがまだ幼く、トウカイテイオーやメジロマックイーンに憧れている立場だった。成長した姿は最終話に少しだけ登場しただけだったので、本格的に描かれたことは嬉しいポイントだ。

冒頭の教室のシーンに始まり、映像のいたるところに新たなウマ娘が登場するのも見逃せない。そのうちヤマニンゼファー、アストンマーチャンは「ぱかライブTV」でも触れられたが、ほかの名前は明かされず。とはいえ、廊下でサトノダイヤモンドと話していたウマ娘は「サトノグループのクラちゃん」「海外に留学していた」などの紹介がされていた。もちろん断言はできないが、大きなヒントと考えて間違いないだろう。

また”サトノグループ”という表現も気になるところ。『ウマ娘』において、メジロマックイーンやメジロライアンは”メジロ家”という名家として描かれた。一方”サトノグループ”という表現だと、企業や財閥の印象を受ける。このあたりは、実際の競馬シーンを踏襲した設定があるのかもしれない。

この廊下のシーンではもうひとつ、キタサンブラックがサクラバクシンオーを会話するシーンも確認できる。史実において、キタサンブラックはサクラバクシンオーの孫に当たる存在。これまでも史実で親子だったトウカイテイオーとシンボリルドルフの仲が印象的に描かれていたが、それと同様のことを新作アニメで描いている。

場面は変わってチームスピカのパフォーマンスレースへ。ここでは『Season 2』でアメリカへ遠征していたサイレンススズカが再びスピカのメンバーとして描かれている。一応、『Season 2』のラストではトウカイテイオーの復帰戦を見守るため帰国していたが、その後どんなエピソードがあったかは不明。
また、新ウマ娘のアストンマーチャンが画面の端に度々現れるのも気になるところ。残念ながらどんな性格かを読み解くのは難しいがファンに愛さるキャラクターになるかもしれない。

アニメが終盤に差し掛かると、舞台は有馬記念へいっきに飛ぶ。勝負服を身にまとったキタサンブラックとサトノダイヤモンドは、互いの健闘を祈るように歩き出す。史実でも2016年の有馬記念で戦っており、その一幕をアニメで再現したと言えそうだ。

そして映像はエンディングへ。ここでは2人がスピカに入部するシーンが挟まれるのだが、気になるのは2人がかけるタスキ。キタサンブラックは入部を前提にした「仮入部」だが、サトノダイヤモンドはあくまでも「体験入部」。
サトノダイヤモンドが違うチームに加入することも十分に考えられる。それは最強チームの呼び声高いリギルなのか、今回のアニメでも出番があったカノープスなのか、それともまだ見ぬ新チームなのか。結局2人ともスピカに入る可能性だってもちろんある。

2022年2月現在、『ウマ娘』のアニメ続編に関する情報はない。しかし、もしもキタサンブラックとサトノダイヤモンドの物語が描かれる機会があるならば、仮入部と体験入部の違いは大きなポイントになりそうだ。2人が違うチームに所属すれば、ライバルという関係性が鮮明に描かれるだろう。
一体ここからどんな物語が生まれるのか、想像をふくらませるには十分すぎる、7分間の新作アニメだった。

© Cygames, Inc.
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会