Machico、ニューシングル「ENISHI」発売記念トーク&ミニライブ特番のイベントレポートが到着。ベストアルバムのリリースも発表

声優

TVアニメ『幻想三國誌 天元霊心記』オープニング・テーマになっているMachicoのニューシングル「ENISHI」が1月12日に発売。その発売記念したトーク&ミニライブ特番イベントが、1月10日に行われた。

最初のトークパートでは、穴井ディレクターが進行役を務め、「ENISHI」の衣装のことから楽曲のことまでを語っていく。楽曲については「壮大なバラードで低音が効いた楽曲だったので、こういう曲をタイアップで歌わせていただけるんだという喜びがありました」とMachicoが言うと、穴井ディレクターが『幻想三國誌』の監督との打ち合わせの中で、Machicoの「Everlasting Glory」を聴いてもらったところ、「こういうMachicoさんの曲も素敵ですね」という監督の言葉があり、このような壮大な仕上がりになったという楽曲制作の裏話を話してくれた。

歌については難しかったようで「プリプロレコーディングで、1番のAメロとBメロは音数が少なく、走りすぎてしまったりしました。リズムの取り方が絶妙だったので、本番のレコーディングまでにすごく練習をしました」と語る。特に大変だったのはラストサビの“描いていこう”の音が上がるところで、いろんな歌い方を試した中で一番良いテイクを収録しているとのことだった。また、歌に込めた感情については、「『幻想三國誌』が壮大で、運命の歯車に巻き込まれていくような世界観を想像し、その渦中にいる最愛の人を見守るしかないというもどかしい気持ちを歌に乗せたので、心の揺れを感じてほしいです」と話していた。

そしてトークは、カップリング曲の「向こう見ずFORWARD」の話題へ。この曲はBiSHの音楽プロデューサーである松隈ケンタが作曲を担当しているのだが、ディレクションもしていたそうで、「この曲はゴリゴリのロックサウンドで、オケに力があるから歌声で絶対に負けてほしくないし、リズムも大事にしてほしい。イメージとしては、ギター&ボーカルではなくベース&ボーカルなんです」というアドバイスをもらったそうで、休憩中にWANIMAのMVを見て参考にしていたというエピソードを話してくれた。

「松隈さんの曲に、(これまでも曲を書いてくれていた)森由里子さんの優しい歌詞が乗ることで、新しさと今までっぽさがうまくまとまった1曲になりました。“思いがけない宝さえもきっと待ってる”という歌詞がお気に入りで、2021年はさらにたくさんの人に私を知ってもらえたけど、デビューして3年くらいはもどかしい時期で、同期の活躍を見て落ち込んだりもしていたんです。でもこの歌詞を見たとき、遠回りしても、宝物は思わぬところに待っているんだと、自分とリンクして勇気が出ました」と伝えていたのも印象的だった。

今年の5月にデビュー10周年を迎えるMacihco。トークでもこの10年間を振り返っていく。彼女がターニングポイントとして挙げたのは、日本コロムビアと出会い「fantastic dreamer」を歌ったこと。「この楽曲でアーティストとして認識してもらえたし、主題歌に採用されたTVアニメ『この素晴らしい世界に祝福を!』が大きくなっていく姿を間近で見られたので、こんなご縁はないなと思いました!」と熱く語る。穴井ディレクターは、曲を先行して作っていて、それを誰に歌ってもらうかを考えていたときに「ミライロケット」のMVを見せてもらい「歌もさることながら海へ石を投げているフォームが素晴らしくて、ぜひ歌ってほしいと思った」と言って笑いを誘っていた。

ここで、5月22日に、昭和女子大学人見記念講堂にて『Machico 10th Anniversary Live ~Trajectory~』が開催されることが発表され、会場からも大きな拍手が起こる。タイトルには軌跡という意味があり「10周年という節目の年で、これまでの自分の歩みを振り返るようなライブにしたいなと思っています」とMachicoも意気込みを語っていた。さらに、ベストアルバムを春にリリースすることも発表! 10周年記念楽曲も収録された、これまでの歩みを振り返られるようなアルバムになるとのことなので、続報を待っていてほしい。

約1時間のトークパートのあとはミニライブへ。久々の歌唱となる「fantastic dreamer」を力強く歌い上げると、続いてクラップとともに、かわいらしい「きっとショコラ」を披露。後者は「冬の切なさもありながら、心が暖かくなる恋の歌というイメージがある」と、来月のバレンタインを見据えて選曲したそうだが、会場もほんわかとした暖かい空気に包まれていた。そこから、最新シングルの2曲を立て続けに歌っていく。「ENISHI」は、A、Bメロの繊細な表現力とサビでの迫力ある歌声のメリハリが素晴らしく、ロングトーンも圧巻だった。「向こう見ずFORWARD」は、激しい伴奏の中でも突き抜けてくる歌声で、スピーディーなロックナンバーを見事に歌い切っていた。無料の配信パートでたっぷりと4曲歌ったMachicoだったが、会場の観客とニコニコ動画プレミアム会員に向けてのおまけアンコールも実施。最新シングルの作家にまつわる曲ということで、「Zeal」と、最後は笑顔で「コレカラ」を歌い、イベントを締めくくった。

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