声優番組「斉藤壮馬の和心を君に」第12回に出演する斉藤壮馬、羽多野渉のコメントが到着。放送開始からの思い出、今後の野望を語る

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斉藤壮馬さんがゲストとともに“和心”を探究し、日本文化の魅力を再発見していく番組「斉藤壮馬の和心を君に」が、本日3月14日の放送で12回目を迎える。#12 では、#11 に続いて、同じ事務所の先輩・羽多野渉さんをゲストに迎え、和心とは何かを知るためにさまざまなことに挑戦する。

今回は、#12 の放送を前に、#11 と#12 の収録を振り返った斉藤さんと羽多野さんのインタビューが到着。
また、斉藤さんは放送開始から半年を総括しての感想と今後の野望についても語っている。

目次

斉藤壮馬さん&羽多野渉さんインタビュー

――収録を終えての感想をお願いいたします。
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羽多野さん(以下羽多野):まずは、番組に呼んでいただけたことがうれしかったです。以前『俺癒』の方に出演させていただいた時も思いましたが、今回の『そま君』でも、同じ事務所の仲間として頼もしいなと感じました。それと、番組ごとにこんなにも色が違うんだなというのを感じられて、今日一日、楽しかったです。壮馬らしい番組になるようスタッフさんもすごく丁寧に撮影されているなとも思いましたし、みんなで作り上げている感じがあって、そこに呼んでいただけたことが本当にうれしかったです。
斉藤さん(以下斉藤):この番組は、今まで同い年くらいの方に来ていただくことが多かったので、ゲストとして来てくださった方の中では羽多野さんが一番の先輩になります。昔からお世話になっている先輩・羽多野さんに『そま君』締めくくりの回に来ていただいて、また「和心を発見する」というテーマのもと、一日ご一緒させていただいて、とても楽しかったです。羽多野さんが同じ事務所にいてくださってよかったなと改めて思いましたし、羽多野さんの優しさに甘えるだけではなく、もっと色々なことを考えてやっていけるような役者になっていこう、という感謝と決意の日になりました。

――ちなみに、普段はお二人で遊んだり、飲んだりすることはありますか?

斉藤:二人で遊んだことはないですね。羽多野さんって遊ぶときは何されるんですか?

羽多野:自分でもいまいち思い出せない……(笑)。僕、声優という仕事が好きで、周りからやめろと言われるまで仕事の準備をしてしまうんですよ。だから、よくインタビューで「オフのとき何してますか?」と聞かれると、「仕事の準備です」って答えしかなくて。それは「僕、忙しいんです!」っていうアピールではなくて、台本を読んだり、事前にいただいたアニメの VTR を見ながら練習したり、そういう時間が大好きなんです。練習中の声を IC レコーダーに録音して、自分で繰り返し聞いて、いろんな芝居のパターンを練ったりするのも好きで。だから、オフというかプライベートで遊びにいくという機会は減ったかもしれないです。

斉藤:ドライブに行ったりすることは?

羽多野:あー、それはあるかな。僕が車移動に変えた一番の目的は、車を運転しているときはリラックスできて、リフレッシュできるからなんですよ。仕事と仕事の合間に、家に帰っているような感覚があって。

斉藤:車の中が、心の休まる場所、みたいな?

羽多野:動く部屋みたいな感覚だね。そこでリセットして、違うキャラになって次の現場に行く、っていう感じ。車買ってよかったなって一番思った瞬間だね。だから、車の中にいる時間がプライベートといえばプライベートかな。

斉藤:ということは、僕は羽多野さんとご一緒できる現場を増やして、移動の車に乗せてもらわないと、プライベートな時間を一緒に過ごせないわけですね?(笑)

羽多野:そうそう(笑)。

斉藤:僕自身は車を運転しないので、ドライブのここがおもしろいというところを教えてほしいです。

羽多野:子供の頃は車に憧れていた部分もあったからなぁ。でも、東京に出る、声優になると思ったときには車を持つことは諦めていたというか……そんな甘いものではないと思ってたね。

斉藤:まずは生活第一ですもんね。

羽多野:うん。だけど、ラジオの構成作家さんから免許を取ることを勧められて、作家さんがその場で教習所の予約までとっちゃったんですよ(笑)。「え~無理ですよ~!」って言ったんですが、真面目に通ったら、1 か月くらいで免許が取れてしまって。そしたら今度は自動車販売店に連れて行かれて、その場で「試乗してみなよ」って言われたんです。そして試乗が終わったときには、すでに見積もりが出ていたという……(苦笑)。僕は見積もりを出されると断れないタイプなので、その場で買うことを決意しました。いざ買ったら愛着がわいて、名前もつけてましたよ!

斉藤:それはどんな名前かお聞きしても……?

羽多野:“デュアリス”という車だったから、“アリスちゃん”って。大事に乗ってたよ~、ナビと会話してたもん。

斉藤:じゃあ「500 メートル先、右です」ってナビが言ったら……?

羽多野:「わかった!」って返事してた(笑)。

斉藤:(笑)。

――ロケの最初は大宮八幡宮に行きましたが、羽多野さんは以前から参拝されていたそうですね。神社めぐりがお好きなんですか?

羽多野:嫌いではないですねぇ。仕事でもプライベートでも、遠出したときはその土地の神社には行きますし、神聖な空間なので心が安らぎます。あと、由来を調べるのが好きなので、「この神社のご祭神は?」って神社の方にお聞きしたり。それを知らないと来た意味がなくなるというか、お守りもそこに由来してることも多いですしね。

斉藤:ただなんとなく「気持ちいいな」って思って神社を訪れるのも素敵ですけど、行ったからにはいろいろと知っておきたいってことですよね。

――大宮八幡宮が素敵だと感じたところはどこでしたか?

斉藤:僕は神社とかお寺とか、当然敬意を持って行くのが前提ですが、楽しみ方や受け取り方は人それぞれでいいと思っているんです。だから僕たちみたいに由来を細かく知りたいという方も、ある種の憩いの場として集まる方もいて、そんなふうに誰もが気負わずに来られるところが素敵だなと思いました。

羽多野:僕は自然豊かなところで生まれたので、上京してすぐの頃は東京の環境に慣れなかったんです。そんな中で心が安らぐ場所を見つけたときはうれしくて。それがこの大宮八幡宮なんです。今回のロケのタイミングでは銀杏の木がすごくきれいで、葉っぱがひらひらと舞っているのを門の外から見るだけでも、まるでポストカードを見るかのように美しい景色で。季節によって変わる姿を見ながら心安らげるというのは素敵ですよね。それと神社の方もおっしゃっていましたが、大昔から地元に愛されている場所というのは、間違いなくパワーが宿っていると思うんです。今日はちょうど七五三で、若い親御さんやかわいらしいお子さんがたくさんいらしてました。きっとその親御さんたちも、小さい頃にお父さんお母さんに連れられて大宮八幡宮に来ていたんだろうと思うと、人間って“輪”によってつながっていて、それも和心のひとつなのではないかなと感じます。

――次に落語体験をしていただきましたが、落語を見たり聞いたりする機会は普段からありますか?
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羽多野:あまりありません。テレビで断片的に見ることはあっても、一つの話をゆっくり見られる機会はなかなかないので……。
斉藤:最近は全然行けてないですけど、学生時代はわりと見ていました。今は寄席じゃなくてもちょっとしたお店で聞けますしね。以前、焼肉屋さんの地下の座敷で落語を聞いて、終わったらみんなで上にあがって焼肉を食べる、ということもありました。自分が披露する側になった経験はありませんでしたが、ずっと興味はあったので、今日やっと一歩を踏み出せたなと思います。

――実際に落語を体験してみていかがでしたか?

羽多野:いや~難しかったですね!

斉藤:僕たち、決してふざけていたわけじゃなくて、いただいた噺をどう面白く成立させるかって考えた結果、ああなったんです。でも、そのあとに師匠の噺を聞いたら、息の長さからして全然違いました……。ひとつの噺を、ちゃんと興味を持って聞いてもらうのって難しいことじゃないですか。こういうのって才能もあるんでしょうけれど、本当、毎日の積み重ねなんだろうなと思います。

羽多野:動きとセリフを連動させていくことの難しさは、舞台とはまた違う奥深さを感じました。あと、僕たちは声優だからかもしれませんが、A という人と B という人の会話劇をやるときって、A と B を完全に分離して考えるんですよ。A をやる、B をやる、というのをスイッチのオンオフを切り替えてやっているのですが、先生の落語を聞いたとき、すべてが線でつながっていて。飲み込まれるようなおもしろさ、緩急、テンポ、すべてが一つの動きの中に組み込まれていて、芸術のように美しかったです。

――体験したからこそわかるおもしろさ、ですね。

斉藤:そうですね。前回は八代拓くんと江戸切子を彫らせていただいたんですが、そのときも今と同じ感想が出たんですよ。江戸切子を彫る体験をしてからお店に並んでいる器を見ると、「とてもじゃないけど、こんなにきれいにできない!」って(笑)。だから、まったく知らずに見るのも楽しいですけど、ちょっとでも経験したうえで落語を聞かせていただけたというのは、すごくいい体験になったなと思いました。

――ロケバスの中ではイケメンボイスの男性声優たちによる「イケボ落語」の話で盛り上がっていましたが、落語をお客様の前で披露する機会は考えていらっしゃいますか?

羽多野:そもそもあれを落語といってもいいのか……。

斉藤:ドラマ CD の亜種みたいな感じですからね(苦笑)。

羽多野:落語の台本を使ったコントというか、みなさんが持っている落語に対するイメージはべらんめぇ口調だと思うのですが、それのしゃべり方を変えてみたらどうなんだろうって話してたんだよね?

斉藤:そうですね。ギャップがおもしろいんじゃないかって。

羽多野:落語=古典というか、昔っぽい言い回しで難しいというイメージを持っている方が多いと思うんですよ。でも、それを現代風にアレンジしてみたらどうなんだろうっていうのを壮馬と一緒にバスの中でやっていて。落語だと親方と子分という組み合わせが多いですが、両方とも美青年だったらどうなるんだろう、みたいなね(笑)。

斉藤:以前、落語を題材にした『ハンサム落語』という作品に出演したことがあるんですけど、その作品を経験してみて、大事なのは“遊びがあること”なんだなって思ったんですよ。“遊びがあること”と“お遊び”は全然違っていて、落語を題材にいい意味でおもしろく仕上げるのは意味がある=“遊びがあること”だと思うんですけど、落語のなんたるかもわからずに適当にやっていたらそれは“お遊び”なんだなと。だからこそ落語を経験した今なら、おもしろいものが作れるんじゃないかなって。実現するかどうかはわかりませんが(笑)。

――次に宮戸川さんでお料理を召し上がりましたが、こちらはいかがでしたか?

羽多野:おいしかったですね。最後に出していただいた丼が特に好きでした。

斉藤:ひつまぶしって、お出汁をかける前とあとで味が変わるものだと思ってたんですが、今回でイメージが変わりました。風味は変わるんですが、どちらもしっかりとした味がついていて、でもくどくはなくて。それと、大根がおいしかったですね。調理法を知りたいです。

――ちなみに、普段はどういったものを召し上がりますか?

羽多野:僕は一週間の半分以上は体にいいもの、消化のいいものを食べていますね。だからお出汁をかけて食べるものやぶっかけ丼がすごくおいしく感じました。

斉藤:かぶの煮物もおいしかったですよね。

羽多野:ねー、かぶもおいしかった。体に優しいしね。体があたたまる料理がたくさんあったよね。江戸料理って色鮮やかですが、味付けはとても繊細なんですよ。

斉藤:僕はこれが常食というのはないですね。どうしても外食が多くなってしまうのですが、極力自分で作るようには心がけています。そういえば最近、いいレシピ本に出会いまして。がっつり系の料理を作るレシピなんですけど、そのレシピをもとに 2 品くらい作ると、ちょうどいい量なんですよ。あと厚揚げを豚バラ肉で巻いて炒めて、梅とマヨネーズとポン酢で作った梅マヨポンソースをからめて、てりやきっぽくして食べるのが好きです。ソースの味は濃いめですが、どの料理に使ってもおいしいのでおすすめです。

――お話は変わりますが、最近“和の心”に触れた出来事があれば教えてください。

斉藤:先ほど羽多野さんもおっしゃっていたように、“和”を“輪”に置き換えてみると、みんながやっているゲームの輪に入れなかったことで、“輪の心”に触れたなと思いました(笑)。

羽多野:“和の心”というより僕も“輪の心”になってしまうかもしれませんが、最近、仲の良い友達にお子さんが生まれたんですよ。その友達に「渉、せっかくだから抱っこしにきてよ」と言われたので、自宅に遊びに行ったんですが、慣れないもので怖々で……。赤ちゃんの首は座ってないし、僕の腰は引けてるし(苦笑)。それに友達も僕の中ではお父さんのイメージがまったくない人だったので、「彼がお父さん?」って思っていたのですが、赤ちゃんといる時に「渉、ごめん。泣いてるからおしっこしたのかも」って言いながらおしめを替えるのを見て、人ってこんなにも変われるんだなと。昔からは想像ができない姿で、新しい命が生まれたことによる家族の“輪”を感じましたね。

――さて、番組の新しいグッズとして、大王シリーズの指人形ができましたが、ご覧になってみていかがでしたか?
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羽多野:僕は寒がりで乾燥肌なので、寒い季節は指先がカサカサになるんですよ。そういうときにこちらの癒し大王を指にはめて生活することで、指先を乾燥から守ってくれると思います。
斉藤:キャラクター造形というのは、古くは日本の浮世絵師たちが動物や妖怪を誇張して描いたところに端を発しているので、こちらの指人形をご購入いただければ、癒しを感じ、健康になり、和心を抱いていただけるようになっています。ぜひ一家に三匹、ご家族、ご親族、隣の席の方などにおすすめしていただければと思います(笑)。

――斉藤さんにお聞きしますが、いよいよ番組本編も最終回を迎えます。番組を通して、またこれまでを振り返ってみていかがでしたか? 今後の展望などがありましたら、あわせてお聞かせください。

斉藤:いろいろなご縁が重なって初冠番組をやらせていただきました。僕は自ら新しいことに進んで挑戦をするタイプではなかったのですが、皆さんのお力添えをいただいて、素敵な番組に携われたことをうれしく思います。ゲストの皆さんも、僕が尊敬・信頼している方ばかりだったので、ロケを通して新たな一面を見せあえるということがすごく幸せでした。番組自体は(3 月 28 日で)一旦終了しますが、この先、大王グループがどうなっていくかわかりません。最近、教科書からは消えかかっているようですが、聖徳太子も「和を以て貴しとなす」と言っていました。和の心、調和の心、和む心、いろいろな“和の心”を持って、これからも邁進してまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。また『そま君』でお会いできることを楽しみにしています。

――ありがとうございました。最後にファンへのメッセージをお願いします。

羽多野:頼もしい後輩の番組に出させてもらってうれしかったですし、楽しい撮影でした。はじめて体験することもありましたが、自分もなじみのある場所に行けたり、過去の思い出を振り返ったり、未来の自分を想像することもできました。“和心”ってすてきな言葉だなと思いますし、本当に和心を感じられる撮影になったと思います。ぜひ番組を楽しみにしていただきたいと思います。

斉藤:羽多野さんには記念すべき『そま君』最後のゲストとして来ていただいて、いろいろな局面において甘えてしまったという申し訳ない気持ちと、来てくださった感謝の気持ちでいっぱいです。僕にとっては、皆さんに番組を見ていただけることが幸せなので、ラストまで楽しくゆるやかにご覧いただけたらうれしいです。また、大王グループは派生作品がたくさんありますので、そちらもあわせてチェックしていただけたら何よりです。皆さんの人生に何かひと添えできるような、決してメインディッシュではなくとも「これがあったらうれしいよね!」というような番組になっていたら幸いです。またどこかで会える日を楽しみにしています。

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