『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』公開記念舞台挨拶。井口裕香「マスクを替えるほど号泣」

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10月15日(金)より全国公開中の『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』。NHK Eテレにて放送されている子ども番組「オトッペ」の初ミュージカル映画化作品となる本作の公開記念舞台挨拶が16日、都内にて行われ、劇場版の主役・ウィンディ役の井口裕香、劇場版の新キャラクター・リル役の稲垣来泉、ウタウーネ16世役の藤原紀香、そして監督を務めた飯塚貴士が登壇、本作の見どころをたっぷりと語った。

<以下、オフィシャルレポート>

「オトッペ」は、身の回りの音に耳を傾ける“聴察”をテーマに、世界一のDJを目指すシーナと、音から生まれたふしぎな生きもの「オトッペ」たちのへんてこな毎日を描いた物語。番組で流れるキャッチーな楽曲やダンスも人気で、関連動画の再生回数は1億6千万を突破し、子どもから大人まで幅広い人気を集めている。

2017年の放送開始から5年目にして待望の映画化となった本作。テレビシリーズのレギュラーキャストであり、劇場版で主人公を務めたウィンディ役の井口は映画化決定を聞いた当時を振り返り、「すごく嬉しかったです。でも、もともと5分尺の子ども番組なので、映画って5分じゃ映画にならないよなぁ…?と、どうなるんだろうというワクワクとドキドキが同時に来て。そのあとミュージカル映画ですということを聞いてさらに、どんな映画になるんだろうとワクワクしたのを覚えています」と思いを明かした。

劇場版のオリジナルキャラクターである赤ちゃんオトッペ・リルの声を務めた稲垣は、「私も小さい時に「オトッペ」を観ていて、すぐにウィンディや歌が大好きになって歌を歌ったりしていました。オトッペタウンに行ってみたいなと思っていたので、今回この作品でリルとしてオトッペタウンに行けて、とっても嬉しくて楽しくて仕方なかったです」とコメント。 さらに藤原は「お話をいただいた時にまず甥っ子と姪っ子に伝えると、映画化を飛び上がって喜んでいて。私自身も初の映画化作品に参加させていただけることが本当に嬉しく、星々に歌を届ける彗星ウタウーネの女王・ウタウーネ16世という素敵な役をいただいて、収録現場でもワクワク・ノリノリで楽しく歌わせていただきました」と振り返った。

テレビシリーズのレギュラーキャストに加えて豪華なゲスト声優陣も話題の本作だが、飯塚監督はアフレコ収録を振り返って「まず井口さんは、もともとテレビシリーズの時から素敵なキャラクターだと思っていましたが、今回この劇場版ではテレビシリーズではなかった喜怒哀楽の表情や歌唱シーンがあり、ウィンディのグータラさを生かしつつもカラフルに豊かに演じていただけて、様々なウィンディが見られていちオトッペファンとして嬉しかったです」と振り返る。稲垣が演じるリルは「バブ」というセリフのみで様々な感情を表現する難しい役どころで、「稲垣さんはそこにどんな思いがあるのかがちゃんとお客さんに伝わるように演技されていて、こんなに「バブ」を演じ分けられる方は他にいないんじゃないかとスタッフ一同驚いていました」と飯塚監督が絶賛すると、稲垣は「ちょっと前の小さい頃を思い出して、言葉にはならないけどいろんな感情を持っているリルの表情を感じて、思いを込めました」と、照れながらコメント。

続いて飯塚監督は藤原について「演技はもちろんですが、圧巻だったのが歌唱シーンです。とても情緒豊かに想いを込めて歌っていただきました。収録の際、藤原さんの歌唱を初めて聞いた時はスタッフがいるブースが「おお!」とざわざわしたのを覚えています」と振り返った。

また、テレビシリーズにも登場している西島秀俊さん演じるウエスティについては「テレビシリーズではセリフが多いキャラクターではありませんが、今回劇場版ではウィンディの年上のいとこ役として、悩んでいるウィンディを導くメンターという大きな役割を担っていただき、西島さんのおおらかで優しい声で表現していただきました。」とコメント。
続いて、タイトルの“パパ・ドント・クライ”にかけて最近感動したことや泣けたことについての話では、井口が「この作品を試写で観た時に、自分でもびっくりするほど号泣しました。マスクの替えを持っていてよかったです(笑)」と明かした。稲垣は学校の家庭科の授業でのエピソードをあげ、「ミシンの使い方に困っている子に使い方を教えてあげたら、その子がまた別の子に同じように教えてあげていました。教えるということはそれが身になって良いなと思ってくれたからだと思うので、嬉しくて感動しました」と明かし、会場全体がほっこりした雰囲気になる場面も。

イベント終盤には、特別に主役のウィンディが駆けつけ、キャスト・監督と共にマスコミ向けのフォトセッションに参加し、会場がいっそう和やかな雰囲気に。

最後に、会場のお客さんや楽しみにしている方々へ向けての挨拶では、飯塚監督は「この作品は、お子様だけでなく大人の方にも楽しんでいただけるようにスタッフ一同全力を尽くして作りました。お子さんの可能性を一番に考えて、周りの皆にとっても何が最善なのかということを考え続ける集まりみたいなものが家族なのではないかと思っています。いろんな形の家族がありますが、現代を生きるお子さんと親御さんへのエールになるといいなと思っております。ゲストで出演いただいた阿佐ヶ谷姉妹のお二人や、一言のために来てくださったチュートリアルの福田さん、そしてDJシーナを演じる久野美咲さんはじめTVシリーズのレギュラーメンバーたちも大活躍します。そして倉木麻衣さんも、落ち込みそうな時に聞くと明日も頑張ろうと思えるような素敵な楽曲をエンディングテーマとして提供してくださいました。そう言った全部が合わさって楽しめる作品になっていると思います」と自信をのぞかせた。

藤原は「この作品は、色彩感覚や楽曲の素晴らしさ、描かれている親子の人間ドラマ、すべてに愛情が詰まっていて宝物のような特別な作品だと思います。大人から子供まで楽しめる作品ですので、ぜひ皆様、お仲間やご家族で観にいらしてください。」とメッセージを送った。続いて稲垣は「テレビで観ていた「オトッペ」が映画館の大きな画面で観られるのも嬉しかったですし、この作品をきっかけに映画を好きになってくれる人がいたら嬉しいです。そして、またリルがオトッペタウンに遊びに行けたら嬉しいです。」と笑顔でコメント。

井口は「ありがたいことに長く続いてきた「オトッペ」が劇場版になったのも、本当に応援してくださっている皆さんのおかげです。実はウィンディとして人前に立つのは今日が初めてなので、こうやってお話ができてとても幸せです。大人の方は、子供とはまた違ったいろいろな視点で物語を楽しむことができると思いますし、小さなお友達はきっとこれが初めての映画という方もいらっしゃると思いますが、後に大人になった時に、初めて見た映画は「オトッペ」だったねと家族の中で思い出として広がっていったらいいなと思います。「オトッペ」は何気ない日常の中の音楽や音を題材にしているので、これからも皆さんの日常が「オトッペ」と共に続いていってくれるといいなと思います」と、笑顔でイベントを締めくくった。

『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』
全国公開中

声の出演:
井口裕香 久野美咲 稲垣来泉
千葉進歩 木内秀信 渡辺明乃 桐井大介 小原好美 大山鎬則 浅野まゆみ 志田有彩 MoeMi 福田充徳(チュートリアル)
藤原紀香 渡辺江里子・木村美穂(阿佐ヶ谷姉妹) 斎藤 工 西島秀俊

エンディングテーマ:「TOMORROW」倉木麻衣(NORTHERN MUSIC)

クリエイティブディレクター:三浦竜郎・おおばる
監督:飯塚貴士
脚本:向田邦彦
音楽:吉田ゐさお
原案:NHK/オトッペ町役場
CGアニメーション:pHスタジオ
制作:ROBOT
配給:イオンエンターテイメント

公式サイト
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