『竜とそばかすの姫』カンヌ国際映画祭で公式上映。熱気に包まれた約14分間のスタンディングオベーション

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7月6日より開催中の第74回カンヌ国際映画祭にて、スタジオ地図有限責任事業組合(LLP)・日本テレビ放送網共同幹事、東宝株式会社配給、そして細田作品の制作拠点であるスタジオ地図が企画・制作を手がけた細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』が、今年オフィシャル・セレクションに新設された「カンヌ・プルミエール部門」に選出され、日本での公開前夜である現地時間7月15日(木)20:00に、Theatre Claude Debussy(ドビッシーホール)にてワールドプレミアを行った。

2018年に公開された『未来のミライ(英題:MIRAI)』が71回カンヌ国際映画祭期間中に開催された「監督週間」に選出され、現地での上映以来、3年ぶりの2度目のカンヌ訪問となる細田監督。
上映前に今回のカンヌ再訪について聞くと「今、世界中がコロナ禍にあり(昨年はカンヌ国際映画祭中止)、本当に映画祭が開催されるか心配していましたが、しっかりと開催されていることにほっとしましたし、映画文化がまた復活して盛り上がりをみせるというその瞬間に立ち会えることは、映画の作り手の一人として誇らしい気持ちです。まだ世界中で誰も観てないこの作品が初めて上映されることに緊張していますが、映画を楽しんでくれることを願っています」とコメント。

上映会が行われる映画祭メイン会場の前に敷かれた深紅のカーペットに登場した細田監督はタキシードに身を包み、緊張した面持ちながらも華やかな映画祭を目の当たりにし、笑顔で手を振るなど、その歴史的瞬間を楽しんでいる様子も伺えた。多くのフラッシュの光に包まれながら、ゆっくりと階段を上るとカンヌ国際映画祭会長のピエール・レスキュール氏と同映画祭総代表のティエリー・フレモー氏が、熱い握手と共に「『BELLE(英題)』は今世界中のみんなが必要としている作品。このカンヌ映画祭で上映できて光栄だ。細田監督が来てくれて本当に嬉しい」と笑顔で出迎えた。

「カンヌ・プルミエール」部門の公式上映となる本作には、10代からシニア層まで劇場を埋め尽くす約1000人の観客が来場。場内満席の大盛況の中、細田監督が入場すると上映前にも関わらず、大きな歓声と拍手が起こり、自身2度目のカンヌの地でのお披露目、さらに世界初の上映とあって会場に集まったたくさんの映画人にリスペクトをもって迎えられました。緊張と期待の中、場内が暗転。「ようこそ<U>の世界へ―」という冒頭のナレーションとメインテーマ「U」が場内に鳴り響く中、ついにワールドプレミアが開幕した。

上映終了後は、場内に明かりが灯るよりも早く、割れんばかりの拍手が巻き起こり、1階席のみならず2階席含め場内の観客は総立ち。満面の笑みを浮かべる人、涙で顔がクシャクシャな人…場内全ての人が細田監督の座る中央の席を見ると、まさに感無量といった顔をした細田監督がゆっくりと立ち上がり、一緒に鑑賞していた齋藤優一郎プロデューサーや海外配給関係者らと固い握手やハグを交わしました。そして、その人柄を表すように前方、後方、左右にと、会場全ての人々に手を振り深々とお辞儀をする細田監督。ドビッシーホールという大きな劇場全体に鳴り響くとても温かい拍手と歓声は、約14分間も続き、予定にはなかった監督からの上映後の挨拶も急遽行われ「気持ちのこもった拍手を本当にありがとうございます」と集まった観客に感謝の意を述べた。

■細田守監督
上映直後のコメント
こんなにみなさんから拍手をもらえるとは思ってなくてビックリしました。世界で初めてお客さんに観てもらい、さらに拍手もいただいて本当にほっとしました。今作はカンヌ映画祭の中でも特殊な作品だと思いますが、映画を愛する人が集まるこの場所で支持してもらえたことは、すごく励みになりますし、力になります。この作品は幸せですね。
いよいよ日本でも本作が公開となりますが、カンヌでご覧になった人達と同じような気持ちを共有して欲しいです。コロナ禍で大変だと思いますが、感染対策をしながら、ぜひ映画館でこの作品を楽しんで欲しいです。

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🄫2021 スタジオ地図