TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』轟役・梶裕貴のスペシャルインタビューが到着。「轟焦凍:オリジン」先行場面カットも

TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』は、明日6月3日(土)に新シリーズ第10話「轟焦凍:オリジン」の放送を迎える。
原作の中でも屈指の人気を誇るこのエピソードの放送に向けて、「轟を語るうえで欠かせないドラマ」と語る、轟焦凍役の声優・梶裕貴さんのスペシャルインタビューが到着した。

雄英体育祭本戦の1対1のバトルトーナメント2回戦、出久と、父親との確執からその「炎」の個性を封印する轟焦凍(声:梶裕貴)が対戦。迫力のアクションとドラマが繰り広げられるこの放送回の作画監督は、本作のキャラクターデザインを手掛ける馬越嘉彦氏が自ら担当していることからも注目が集まりる。

梶裕貴(轟焦凍役)スペシャルインタビュー

―第1期からこれまで、轟焦凍を演じていていかがですか?
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「第1期では、どこかミステリアスで強烈な個性と実力を持っている“漠然と強いキャラクター”という描かれ方をしていた轟。僕は原作を読んで先の物語を知っていたので、彼がなぜああいった言動をするのかを理解しつつ、足りない所は想像して埋めながら演じていました。
なので僕の中では、第1期から新シリーズに向けての変化は特になかったですね。ただ、少しずつ感情が表に出てきたり、人となりが明らかになってきたりして、もともと自分がイメージしていたプランをやっと出せるようになってきたなという感覚はあります。」

―「轟焦凍:オリジン」の収録に臨むにあたっての心境はいかがでしたか?

「ヒロアカは登場人物がとても多い作品ですが、この回は限られたキャラクターしか喋らないエピソードだったこともあり、いつも以上に張りつめた空気感があったと思います。僕自身、原作の中で好きなエピソードでしたし、集中して臨もうと現場に入りました。

ただ轟は、出久のように感情が素直に表に出るようなキャラクターではないので、特に(この話数の)前半は、僕の中の気合いや熱量といったものが溢れすぎないように抑えることを意識していました。」

―轟は出久を強く意識していますよね。

「アニメの轟は、原作以上に出久や父親のエンデヴァーに対しての思いが“苛立ち”として表れているように描かれています。なので演技をするうえで、そういった演出をいただくことが多いですね。エンデヴァーは、オールマイトを超える存在として、なかば強引に轟を育てようとしていて、轟はそんな父親を憎んでいます。

そして、その憎い相手に「超えろ」と言われているオールマイトと関係があるであろう出久の存在を気にして、自分の中にある種の矛盾を感じつつも、彼に勝とうとしている。その結果、自分の思惑とは別に父親の望み通りになっているようで、どこか腑に落ちないというか、ムカついているんじゃないかな、と。加えて、自分にとって何の脅威でもなく、余裕で勝てると思っていた出久から、これまで体感したことのないようなエネルギーを感じる瞬間が出てきて、どうにも意識せざるを得ない存在になってきているのだと思います。」

―その出久役の山下大輝さんとの1対1の演技はどうでしたか?

「僕はこれまで、出久のような役を演じることが多かったんですが、この作品では轟という、それらとはまた立ち位置の違うキャラクターとして山下くん演じる出久と対峙することになり、どこか新しい感覚がありました。お芝居をしていると、どうしてもその熱量に乗っかっていきたくなっちゃうんですが…轟は轟なので(笑)。

あと、山下くんに発破をかけるためか、音響監督さんが「梶さんという巨大な敵に立ちむかってください」というような演出をされていて、僕にも変なプレッシャーがかかりました(苦笑)。そんな中、山下くんがすごくエネルギーに満ちた演技をぶつけてきてくれて、僕もそれに負けないように全力で演じさせていただきました。」

―轟も出久と同じ「ヒーローになる」という目標を持っています。

「轟も、子供の頃からヒーローに、おそらくオールマイトにも憧れていて、夢見ていたと思うんです。そんなオールマイトに目をかけられている出久に勝つことで、自分もオールマイトに一歩近づけるんじゃないか、そんな思いもあるのかもしれません。

でも、出久の言葉に何も感じないまま、父親の存在や母親との過去を乗り越えようとすることもないままでは、たとえ出久に勝ったとしても二度と近づけない。轟の心にある生傷は、だいぶ分厚いかさぶたに覆われていながらも、新しく血が流れ続けているような、そんな痛々しいものだと思います。これまで目を背けていたそのかさぶたが、出久の姿勢や言葉で剥がされていく。そうなった時に、彼はどう変化するのか?そこに注目してご覧いただければと思います。」

―収録が終わった今はどんな心境ですか?

「なんでしょう…。今回のドラマには、僕はもちろん、原作を読んでいらっしゃる皆さんが楽しみにされているであろうシーンがありますが、そのシーンに向けての流れやセリフにはすごく高揚感がありました。

しかし、出久のようにたくさん叫んだり心情を吐露したりするわけではなく、轟はある一点、その一点だけ激しく感情を剥き出しにする…。彼にはまだ戸惑いがあるんです。そんな轟と同じように僕もまだ戸惑っているのか、収録が終わった今、まだどこか不思議な気持ちでいます。ただ、これをきっかけに轟が変化していく中で、僕も彼と一緒に、徐々に手ごたえのようなものを感じていけるんじゃないかなと思います。」

―視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「轟役を演じさせていただけると決まった時から、僕自身、この「轟焦凍:オリジン」を、そしてあのセリフを言えることを楽しみにしていました。おそらく原作ファンの皆さんも、とても期待されていたエピソードだと思います。

キャスト・スタッフ共に溢れんばかりの熱と愛情を持ってアニメ版ヒロアカを作っています。轟を語るうえで欠かせないドラマ…今後の彼の変化も含めて、まずはそのきっかけとなる放送をご覧ください。よろしくお願いします。」

6月3日(土)放送回「轟焦凍:オリジン」先行場面カット

雄英体育祭本戦トーナメント2回戦、出久VS轟。轟は父・エンデヴァーへの憎悪から父の個性である右手の炎を封印、左手の氷結の個性のみで戦う。そんな轟に対し、出久は自損覚悟で個性「ワン・フォー・オール」で対抗するが、戦いは轟の優位で進む。ボロボロになりながらも立ち向かってくる出久の覚悟を目の当たりにした轟は…。

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公式サイト

(C)堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会