下野紘「バースデーライヴイベント2017」レポート。アーティストデビューからの1年を総括するスペシャルなステージに

2017年4月30日、東京・NHKホールにて「下野紘バースデーライヴイベント2017~Running High~」が開催された。
今回のイベントは下野さんの4月21日のバースデーを祝うと同時に、4月19日発売のシングル「Running High」の発売記念イベントでもある。前回のパシフィコ横浜国立大ホールで開催されたスペシャルステージ同様、オリジナルのドラマティックなオープニング映像からスタートし、ヘリウム霧のキャノン砲が放たれたかと思うと、その中央から歌きっかけで「Running High」を歌いながら下野さんが登場、途端に観客を魅了する幕開けとなった。

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「Running High」ワンコーラス歌唱の後は、下野さんが「いつものあんちくしょうを呼ぼう!」とMC・伊達忠智さんを呼び込み、いつもの先輩後輩の楽しいトークショーが始まった。最初のコーナーは「下野紘バースデークイズ!天国と地獄」。過去の下野さんが出演した雑誌などから出題した問題に答え、正解ならご褒美が、不正解なら罰ゲームが待っているという企画。
その中でも過去の問題は難しく、罰ゲームは「イケヴォ」。「うたのお兄さんになって、子供には優しく明るく、お母さんにはちょっぴり誘惑気味に自己紹介して」という指令に対し、観客が喜ぶ工夫を凝らしたイケヴォを披露。
ほかにクイズに正解したご褒美としてタイアップのアニメ「カブキブ!」キャストからのメッセージや、今回グッズコラボをしているサンリオのキャラクター・シナモロールが遊びに来たりと数々のサプライズに大喜びの下野さんだった。

続いて大阪でのリアル誕生日のお祝いやリハーサルなどのメイキング映像の後、下野さんによる「朗読劇 Running High」が披露された。今回のために特別に書き下ろしたオリジナルストーリーを、彼独特の朗々とした話しぶりと絶秒の間で観客を引き込んでいく。
ステージ上にライブ用のセットがありながらも、うまく空間を使った演出も素晴らしく、観客を感動の渦に巻き込んだ。そしてその朗読劇と連動したライブがスタート。

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サプライズな演出に観客は驚きながらも立ち上がり、サイリウムのライトで応えた。1曲目の「Running High」を歌い終えた後の「緊張した―!」という下野のいつもの笑顔の後は、声優からアーティストへとモードが変わり、この後の怒涛のライブへとつながっていった。

「ONE CHANCE」「colors」「約束」と立て続けに披露した後は、今回初めての試みへ。自身が作詞・作曲した「beyond…」と1stシングルの「リアルーREAL-」をギターとカホーンのみというアレンジ演奏に、下野さんのゆったりしたヴォーカルが加わると、今までの激しいロックスタイルから一転、雰囲気のある大人のアコースティック空間に変化、この緩急付けたライブにオーディエンスはいつしか酔いしれ、誰もがうっとりとなった。

そして、ライブはクライマックスへ。おもむろに取り出したタオルを回す練習を始めた下野さん。なんと、今回の「Running High」のカップリング曲「Pleasure」は“タオル曲”とのことで、事前情報もばっちりな観客もみな同様にタオルを取り出し、歌がサビに入るころには皆タオルを回して歌っていた。下野さん、観客一体となった会場は、まるでタオルの花が咲くようでもあった。

そして最後におなじみの曲、「リアル-REAL-」で本編のライブを終了。すぐさま沸き起こるアンコールに応えようと再度ステージに登場した下野さんに、観客からバースデーソングのプレゼント。
下野さんが観客の大合唱に圧倒されていると、なんとステージ袖から「から揚げタワーケーキ」を運ぶ浅沼晋太郎さんが登場。サプライズゲストに驚きで何も言えなくなる下野さんだったが、浅沼の激励の言葉を受け、再び歌唱へ。「ONE CHANCE」そして今回の表題曲「Running High」を再び熱唱、さらにダブルアンコール「Pleasure」もあり、密度の濃い2時間を駆け抜けた。

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昨年3月のアーティストデビューから1年経ち、その間に3枚のシングルをリリースした下野紘。1stシングル「リアルーREAL-」の時も、ちょうどバースデーでのお披露目ライブイベントだった。あれから1年、「アーティストの下野も、声優の下野も、どっちも同じ僕。今後も精一杯も頑張ります。」と明るく答える下野さんの、非常に高いパフォーマンスは、この1年の著しい成長が窺えたスペシャルなステージとなった。

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