『ハイキュー!!』の名シーンがスペシャルオーケストラの演奏で蘇る。『ハイキュー!! コンサート2017』イベントレポート

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2月26日(日)に、東京国際フォーラムにて、『ハイキュー!!』シリーズ初の試みとなるスペシャル・オーケストラコンサートが開催された。
今回の演奏を担当するスペシャルオーケストラと、指揮者を務める竹内聡さんが登場すると、会場から大きな拍手が贈られた。
『ハイキュー!!』TVシリーズの名シーンを、アニメ映像とともに林ゆうきさん、橘麻美さんによる劇伴をスペシャルオーケストラの演奏で楽しむ本コンサートだが、シリーズを通しての魅力的な楽曲の数々が会場を彩った。

まずはTVシリーズ第3期『ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校』の冒頭のシーンが上映され、『ハイキュー!!』シリーズのメインテーマともいえる「頂の景色/ハイキュー!!」の演奏でコンサートの幕が上がる。
胸を高鳴らせる楽曲にあわせ、日向、影山たち烏野高校のメンバーの印象的なシーンが続々登場。ミュージックビデオのような「映像編集」と「生演奏」とが化学変化を起こし、1曲目から観客の心を鷲掴みにした。涙を流しはじめる観客も見られるほど会場の空気が一気に変わり、コンサートへの期待がさらに高まる。

続けて、軽快なメロディとともに、日向の成長を振り返る「最強の囮」、日向と影山の素早いコンビネーションを攻撃型のチェロ演奏で表現した「神業速攻」など、コンサートの第1部では、主に物語の始まりから春高予選の和久谷南戦までをイメージした楽曲と映像が次々披露された。
大画面のスクリーンに映し出されるアニメ映像や各楽曲の間に入る名シーンの台詞により、さながら「生演奏付き映画」と言える内容で会場の興奮はさらに高まった。

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第2部の前半では、青城との激しい闘いを表現した、セカンドシーズンのハイライトを中心にした構成へと変わり、「超速攻」「極限スイッチ」、「真っ向勝負」といった、熱く激しい楽曲が怒涛のように演奏され、会場の一体感がさらに増していく。
激しく熱いヴァイオリンソロ、勝負を決める1点の取り合いを表現したギター、心臓に届くようなドラムとベースの重低音が観客を圧倒した。

そして、後半の「ごあいさつ」より、『ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校』で描かれた、白鳥沢戦との激闘をイメージした楽曲が奏でらる。
「決戦初心者」、「殴り合い」など、重厚な響きの楽曲が次々と演奏された。月島がはじめて牛島のブロックを止めた「月の輪」では台詞からはじまり、月島の叫びとともにドンピシャのタイミングで曲が流れ、生演奏の緊張感や空気感、臨場感を詰め込んだ一曲であり会場は最高潮に達した。

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クライマックスの「コンセプトの戦い」ではサウンドトラックにも収録されている烏養コーチのメンバーを鼓舞する名台詞「下をむくんじゃねえええええ!! !バレーは!!!常に上を向くスポーツだ」とともに息も詰まる試合展開の映像とともに迫力ある楽曲が演奏され作品の持つエネルギーを全て解き放つような1曲となった。

エンディングロールでは、本公演用にアレンジされたTVアニメ『ハイキュー!!』第1期のOPテーマである「イマジネーション」が演奏。
そして大歓声の中、本作の音楽を手掛ける林ゆうきさん、橘麻美さんがステージに登場し、盛大な拍手が贈られた。
さらに、アンコールとして、テーマ曲となる「ハイキュー!!」が演奏され、手拍子が起こり会場が一体となり観客が多いに沸いた。

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セットリスト

1 頂の景色
2 ハイキュー!!
3 最強の囮
4 面白いチーム
5 先輩の実力
6 化学変化
7 及川徹
8 敗者
9 ネコ
10 突入
11 強豪校
12 神業速攻
13 ”1点”
14 完全未知の司令塔
15 チームの地力
16 決着
17 強くなれ
18 レッツゴートーキョー!!
19 フクロウ
20 月の出
21 歯車
22 試合開始!!
23 大黒柱
24 地上戦
25 勝者と敗者
26 ”上”
27 元・根性なし
28 超速攻
29 極限スイッチ
30 真っ向勝負
31 ごあいさつ
32 決戦初心者
33 GUESS・MONSTER
34 月の輪
35 殴り合い
36 昼の月
37 幼鳥
38 コンセプトの戦い
39 イマジネーション
(アンコール) ハイキュー!!(アンコールver.)

公式サイト
(C)古舘春一/集英社・「ハイキュー!! 3rd」製作委員会・MBS