『機動戦士ガンダムNT』榎木淳弥、古川慎による追加舞台挨拶が開催。脚本・福井晴敏らは劇中の“あのシーン”について初告白

11月30日より全国90劇場でロードショー中の『ガンダムNT』大ヒットを記念して、1月21日(月)に新宿ピカデリーにて、追加舞台挨拶が実施された。

このイベントに脚本の福井晴敏氏、プロデューサーの小形氏らとともに、本作の主人公ヨナ・バシュタ役の榎木淳弥さんとブリック・テラート役を演じた古川慎さんが登壇した。榎木さんは公開から8週目である今でもなお、上映を鑑賞しに足を運んだお客さんへの感謝を述べながら挨拶した。そして今回満を持して『NT』のトーク―ショーに初登壇した古川さんは「いまだにガンダムと言う作品の舞台挨拶に立っていることが信じられない状態です。」とガンダム作品への敬意を込めての挨拶となった。本イベントに榎木さんと古川さんが登壇するということもあり、女性の観客が多く、客席をみた福井氏は「見たことないくらいの女子率ですね。」と驚きの声を上げた。

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『NT』公開後の反響について榎木さんは、「公開して1カ月以上たった今でも、現場に行くと色々な声優の方から本作の感想を言ってもらうことが多いですね。ファンの方から(感想や褒め言葉を)言って頂けることは多いですが、同業者の方から声を掛けて頂ける作品は少ないので、すごく嬉しいです。」と喜びを語った。
古川さんは、自身のガンダム好きの友人に崇め奉られるように感謝の言葉をもらったエピソードで笑いを誘った。

そんな古川さんが演じたブリック・テラートによる劇中での“意味深な告白”について、古川さんが自身の見解を述べると、脚本を書いた福井氏本人からその言葉の真意が発表されるという、ここでしか聞けないトークも展開された。
また、ブリックが仕える存在であるミシェルとの関係性について、「どこにも気を張っているミシェルが唯一心を許せる存在がブリックであり、ブリックにとってはミシェルに尽くすことが生きがいになっていて、ミシェルが彼のすべてになっていると感じます。血はつながっていないが家族に近い存在だと思います。」と自身の印象を語った。
脚本を書いている際に、福井氏は『NT』以前のブリックとミシェルの出会いなどの詳細な設定を決めていなかったそうなのだが、福井氏の奥さんが2人の詳細な設定を妄想しており、そのストーリーを福井氏が説明すると、会場からはあまりの完成度の高さに、会場には感嘆の声と拍手が響き渡り、ブリックの外伝を期待する声も上がった。

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また、公開期間中に行われた「NT女子会トークショー」にて、女性からのブリック人気が高かったことについて触れられると、主人公であるヨナ・バシュタの名前が女性から上がらないことに対して「どうなってるんだ、女子会!」と思わずツッコミを入れると、会場から笑いが。
また、小形氏や福井氏の制作陣からも古川さんの低音で響く声がもつ説得力など、魅力が語られた。ただ、古川さん自身にとって冒頭で説明や解説をしてくれるキャラクターでもあるブリックの声をあてることは難しかったようで、「怒涛の単語ラッシュのある台詞でも、彼のキャラクターを保ちながら冷静に説明していかなくてはならないことが大変でした。」と苦労を語った。

今回見どころについて聞かれると、榎木さんは「リピートして見ると色んな派生したストーリーが見えてくるかもしれないですね。」と、本作の魅力の1つである、様々なキャラクターの交錯する人間模様に視点をおいてアピール。
また、古川さんは「僕の主は、ミシェルなので、ミシェルの気持ちに寄り添って観て頂けると、ものすごく切ないストーリーとしてみえてくると思います。」と語った。

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イベント終盤では、これからアメリカでの上映も予定している『NT』であるが、既に公開されている台湾でも人気が高いことについて、「本作は日本人的な死生観を描いていますが、海外の人にもそれが伝わっていて嬉しいです。」と福井氏。
また、古川さんは宇宙世紀の長い歴史の1ページに、自分自身が出演したことに対し、「胸がいっぱい過ぎて、本当に実感が湧かないくらい嬉しいです。この『NT』という世界に生きているキャラクターたちが、1時間半という短い時間のなかで、様々な経験をしたり、感情を爆発させたり…すごく濃密な時間になっているので、皆さんで共有していただきたいです。」と喜びと本作の魅力をたっぷりとアピール。最後に榎木さんが「これからの声優人生においても、間違いなく自分の代表作となる作品です。」と本作への熱い想いを語り、大盛況のままイベントは幕を閉じた。

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